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2006 年度 実績報告書

マルチファイバ型波長多重ネットワークの実証実験に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560327
研究機関秋田大学

研究代表者

小原 仁  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (50344768)

キーワード通信ネットワーク / 光ファイバ / 波長多重 / ファイバ多重 / ブロードバンド / IP over WDM / 双方向伝送 / 光ネットワーク
研究概要

1.マルチファイバ型波長多重リングネットワークへの双方向WDM伝送の適用
マルチファイバ型波長多重ネットワークにおいて,双方向伝送技術を適用して波長効率を改善し,ファイバ数を半減させる方式の特性を実験によって検証した。今年度,新たに得られた研究成果を以下に示す。
(1)レーリー後方散乱(RB)の基本的な性質はすでに詳しく研究されているが,マルチファイバ方式の検証に必要となるパラメータを明らかにするため,その性質を実験的に再確認した。最初に,1リンクの実験系を構成し,RB反射係数,DOP,SOP,パワースペクトル分布などを測定した。その結果,従来知られている理論値あるいは測定値とほぼ同等の実験結果を得た。
(2)マルチファイバ型波長多重リングネットワークではファイバおよび光アンプを多段に接続したシステム構成となる。しかし,これをそのまま実験システムとして構築すると,実験回路の規模が大きくなり,限られたリソースの下では実現が困難である。このため,RB信号の多段リンク伝送時の加算特性を実験的に評価した。その結果,電力相加することが確認できたので,1リンクの実験系を構成し,光アンプのゲインを調整して多段リンク時のRB信号を模擬した。
(3)上記の実験系を用いて,RB信号によって生じるパワーペナルティ(PP)を実測した。実験結果と理論解析結果を比較したところ,PP値が1dBより大きい領域で実験値が理論値を大幅に上回る傾向があることが明らかとなった。その違いが測定誤差以上のものであるため,その原因について検討した。当初,実験系の問題(サーキュレータのクロストーク,コネクタでの反射など)と想定して,それらの可能性を1つずつチェックしたが,特に問題ないことが判明した。現在,他の要因(理論式の誤り,理論モデルと実験系の相違など)について検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Bidirectional WDM transmission technique utilizing two identical sets of wavelengths for both directions over a single fiber2007

    • 著者名/発表者名
      H.Obara
    • 雑誌名

      IEEE Journal of Lightwave Technology vol.25, no.1

      ページ: 297-304

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] マルチファイバ型波長多重ネットワークにおける非線形伝送劣化の波長配置への依存性2006

    • 著者名/発表者名
      小原仁, 坂田真人
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 信学技法(通信方式) Vol.106, no.3

      ページ: 45-50

  • [雑誌論文] 再構築可能な光ネットワークの制御技術の動向2006

    • 著者名/発表者名
      小原仁
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 信学技法(テレコミュニケーションマネージメント) Vol.106, no.154

      ページ: 49-52

  • [雑誌論文] Bidirectional WDM transmission systems to enable using two identical sets of wavelengths over a single fiber2006

    • 著者名/発表者名
      H.Obara, M.Sakata
    • 雑誌名

      Electronics Letters vo1.42, no.9

      ページ: 547-548

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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