研究課題/領域番号 |
17560335
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中山 謙二 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00207945)
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研究分担者 |
平野 晃宏 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (70303261)
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キーワード | ブラインド信号源分離 / フィードフォワード / 畳み込み混合 / 学習 / 非線形 / 信号歪み / オーバーコンプリート / ヒストグラム |
研究概要 |
1 オーバーコンプリート形ブラインド信号源分離(OC-BSS) OC-BSSに関して、フィードバック形ネットワークを提案した。分離回路において、単一信号源を分離する出力を少なくとも1個有するようにセンサー数を決定する。この状態で1巡目の信号源分離を行う。さらに、単一の信号源のみを含む出力を検出をする方式を提案した。これは、音声のピッチ周波数に基づく方法である。1巡目の信号源分離で分離された単一信号源は分離回路の入力部にフィードバックされ、入力信号(センサー出力)からキャンセルされる。キャンセル方法として、信号源波形の情報と信号源サンプルのヒストグラムを用いる方法を提案した。 信号源の数が1個削減された状態で2巡目の信号源分離を行う。以下の操作は1巡目と同じである。このように、提案した方式は、フィードバックにより、信号源の数を等価的に削減しながらOC-BSSを行うものである。混合過程の特性に基づいて、本方式の理論的な限界についても解析した。 信号源として音声3チャネル、センサー数を2個としたとき、本方式のシミュレーションを行った。分離特性は従来法よりも高い性能が得られた。また、理論的な限界にも近い分離特性となっている。 2 ブラインド信号源分離における信号歪みの低減 一般にBSSでは信号歪みが生じる。これに関してフィードフォワード形(FF-)BSSおフィードバック形(FB-)BSSにおいて、信号歪みの発生するメカニズムを解析した。さらに、FF-BSSにおいて、信号歪みを抑制する学習法を提案した。信号源が3個以上の場合にも適用可能である。信号源として音声を用いたシミュレーションを行い、従来法よりも信号歪みが抑制されていることを確認した。
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