研究概要 |
1.実画像を用いた性能評価 元のデジタル画像がナイキスト条件を満たすと仮定し,sinc関数補間により位置ずれ画像を生成した.そして,提案する位置ずれ推定法の精度を評価した.また,位相相関に基づく従来法に比べ,小さな画像を扱う場合は推定精度が向上することを確かめた.さらに,画像の特定の位置に着目した位置ずれ推定が行えることも確かめた.実際の観測画像には雑音が含まれるため,推定精度が低下することが予想される.そこで,正則化係数を導入することで雑音の影響を考慮した補間画像を生成し,その補間特性を理論的に評価した.また,正則化係数を導入することで位置ずれ推定精度が向上することを示した.さらに,画像の特定の位置に着目した位置ずれ推定が行えることも示した. 2.超解像画像の生成 高解像度画像復元では,正則化手法によって,ダウンサンプリングされた低解像度画像から高解像度画像を復元する手法である.まず,高解像度画像と低解像度画像の関係を示すダウンサンプリング過程が,DCT領域でスカラで表現できることを示した.さらに高解像度画像復元問題の解析解を導出し,それを使ってDCTを用いた高速算法を開発した.また,ダウンサンプリング過程の適用可能範囲を明らかにした.最後にシミュレーションにより,提案法が3次splineよりも復元性能がよいことを示した.
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