研究課題/領域番号 |
17560346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
吉田 彰顕 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (50316139)
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研究分担者 |
西 正博 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (30316137)
高橋 茂 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (90399296)
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キーワード | 東海・伊豆地域 / VHF帯 / 地震電磁現象 / 自然電磁現象 / 二周波法 / FM放送 / 電磁波 / シンセサイズドFMチューナ |
研究概要 |
今年度は、東海・伊豆地域の3ヶ所(粟ヶ岳、奥の沢、新島)に、VHF帯観測装置を設置し観測を開始した。観測方法には「二周波法」を用い、検出したデータが広帯域な電磁波か、それともFM放送波によるものかを識別可能にした。各観測系の屋上には3素子のVHF帯アンテナを東西南北の4方向に設置し、全方向をカバーできるようにした。また観測系の時刻同期用にGPSを設置した。VHF帯受信機には、これまで使用実績のあるシンセサイズドPLL型FMチューナを用いた。 二周波法による観測を行うため、4方向にそれぞれ2台、合計8台の受信機を用いた。また受信機への過剰入力を避けるため、受信機の入力部にはBPFを挿入した。また、受信した信号が広帯域な雑音か、それともFM放送波かを識別し、かつFM放送波の場合その送信局を特定するため、復調音を録音できるようHDDを設置した。観測データおよび録音データはすべてパソコンにてディジタル記録できるようにした。 粟ヶ岳、奥の沢、新島の各観測点を広島市立大学から遠隔制御し、かつ観測データを収集するため、各観測点を携帯電話、ISDN回線によりデータ通信回線を構成した。各観測点とも山上の無人観測点であるが、観測開始以来、観測機器は正常に動作しており、昼夜連続観測を行うことができ、今も安定に動作している。 今年度は、研究対象エリアである東海・伊豆地域では特に顕著な地震・火山活動は無く、比較的平穏な電磁状況であった。引き続き観測を継続し、地震・火山活動が発生した場合、今年度の観測データとの差分を評価し、地震・火山活動にともなう電磁現象の解明に貢献したい。
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