研究概要 |
研究の具体的内容と本年度の成果は以下の通りである。 1.研究の具体的内容 近未来の無線データ通信ではデータの最高速度とともに実効的速度の向上が求められる。 本年度は無線変調方式として広帯域CDMA、無線帯域幅500MHzとしたとき、実現し得るデータ速度と得られる通信品質の関係について具体的研究を行った。 2.データ速度の適応制御方式の研究 可能な特性を数値シミュレーションによって検討した。系の応答をブロックダイアグラム型シミュレータによって解析した。実際の無線チャネルの干渉の状況下では拡散利得は24倍拡散以上であれば伝送可能である。よって、伝送速度の限界は192kbit/sとの結果を得た。 次に適応制御系を構成する上で受信系の応答を常時監視可能であることが求められる。そこでベクトルUとV,コヒーレント受信のための補正ベクトルu',およびアイパターンの各受信特性を自動表示する方式を検討した。 3.適応制御画像伝送システムの構成と評価 ハードウエアによる方式検討結果の照合を目的としてプロトタイプハードウエアを構成した。単一チャネルの実験の結果、64,128,256,512kbit/sの伝送特性を確認した。今後、多チャンネル干渉の環境下での特性を評価する。
|