研究課題
基盤研究(C)
材料システムの外面的な変化が進む以前の材料の微細構造変化を高感度磁気センサで検知し、材料の余寿命予測を行う非破壊評価技術の確立をめざしている。研究初年度は、鉄鋼構造物で使用される金属材料に低周波で繰り返し励磁し、その磁気的性質の特徴から、金属材料の経年劣化に伴う疲労の蓄積を評価する非破壊評価技術について、解析面から考察を進め、以下の知見を得た。1.研究初年度前半の研究成果は以下の通りである。(1)夏期に米国およびオーストリアの関連研究施設を訪問し、関連分野の研究動向を調査した。またこれらの研究グループとの相互訪問を実施し、研究協力することで合意した。(2)開発中の磁気センサを用いた検査システムの解析モデルを考案し、非線形有限要素モデルによる数値解析アルゴリズムを開発し、検査環境のシミュレーション実験を実施した。(3)既設設備により予備試験を実施し、実験設備の基本設計をおこなった。2.研究初年度後半期の研究成果は以下の通りである。(1)低周波による反復磁化で生成できる磁気マイナーループの構成パラメータを劣化指標とする材料モデルを作成し、これと検査モデルを融合した検査シミュレータを開発した。(2)検査シミュレータを用いて、タブサーチ法にもとづく逆問題解析計算アルゴリズムを開発し、シミュレーションにより、提案する新しい非破壊評価技術の有効性を検証した。(3)提案する検査システムの試作のため、共同研究者の既設設備を見学し、試作のための助言を得た。これをもとに基本機器を購入し、基本システムの試作を行った。以上より、研究初年度は当初の予定通りの成果が得られたので、次年度以降試作した検査システムの基礎実験を通じて、革新的な検査システムの構築をめざしていく予定である。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (13件)
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