研究課題/領域番号 |
17560404
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研究機関 | 鳥羽商船高等専門学校 |
研究代表者 |
榎本 隆二 鳥羽商船高等専門学校, 制御情報工学科, 准教授 (90203645)
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研究分担者 |
出江 幸重 鳥羽商船高等専門学校, 制御情報工学科, 准教授 (80280402)
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キーワード | 非線形制御 / 大域漸近安定化 / 位相幾何学 / CW複体 / コンパクトアトラクタ / 勾配的Morse-Smale力学系 |
研究概要 |
厳密線形化が可能でない系を含む非線形制御系の大域漸近安定化問題へのアプローチのひとつに勾配的Morse-Smale制御系の理論がある。本研究は制御系の位相幾何学的な対称性の概念に基づき、低次元の勾配的Morse-Smale制御系の設計・解析のための支援ツール群、すなわち、(1)特異点配置問題の解析ツール、(2)ホモロジー接続行列の解析ツール、(3)システムの対称性の解析ツール、(4)Morse-Smale関数の生成・解析ツール、(5)固有接点集合および境界接点多様体の解析ツール、(6)連続フィードバック制御則の生成・解析ツールおよび(7)勾配的Morse-Smale制御系の位相幾何構造の確認・解析ツールを開発することを目的とする。本年度は(1)から(4)および(7)を高次元化するための設計を進めた。また、剛体振子系、台車振子系および2重振子系(アクロボットおよびペンデュボット)の大域制御系設計について、本支援ツール群を活用するためのGUIインターフェースと関連プログラムの開発を行った。これは、本研究の成果を実際の制御系設計に活用するための具体的手順を明らかとするものであり、上記の(6)に相当する。これに関しては、最終年度において、さらにその内容を充実させたい。(4)の高次元化においては、向き付け可能な多様体の図形としての表現方法が確立していないことから、計算ホモロジー等の成果を援用した数値的な構成手法を導入せざるを得ないものと考えられる。また、(7)に関しては、具体的な例題について、3L法や勾配1法などの陰関数カーブフィット手法や2乗和多項式(SOS)法の援用を検討した。しかし、数値的な不安定性が現れる場合がありロバストな計算手法の確立が課題として浮上した。
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