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2006 年度 実績報告書

火災によるコンクリートの爆裂現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17560406
研究機関岐阜大学

研究代表者

森本 博昭  岐阜大学, 工学部, 教授 (30021629)

研究分担者 内田 裕市  岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (20213449)
小澤 満津雄  岐阜大学, 工学部, 助手 (80313906)
キーワードコンクリート / 爆裂 / 火災 / 水蒸気圧 / 温度応力 / AE計測
研究概要

火災によるコンクリートの爆裂現象について,強度および含水状態の影響,AE計測および解析手法を検討した.研究成果を以下にまとめる.
(1)爆裂現象
(1)爆裂供試体において2.2MPaを超える大きな蒸気圧が計測された.
(2)爆裂発生の前段階において,供試体に温度ひび割れが発生した.温度ひび割れは,蒸気圧の集中,開放の要因となり爆裂の発生に大きな影響を及ぼすと考えられる.
(3)湿潤供試体は,表面部から小さな爆裂を繰り返し内部に進展して行く.一方,気乾供試体は,表面からある程度内部に入った部分の蒸気圧が急増して一気に爆裂が発生する.このような相異は,両供試体における蒸気圧分布の違いに起因すると考えられる.
(4)爆裂は温度ひび割れの発生,蒸気圧の局部的急増,爆裂の発生,蒸気圧の再分配,蒸気圧の再上昇,爆裂再発生という連鎖的サイクルにより発生,進展して行くと推定される.
(2)爆裂解析
(1)爆裂が発生するまでの温度上昇は比較的精度良く推定できた.しかし,爆裂発生期においては,潜熱およびひび割れなどの影響により推定精度が低下した.
(2)湿気移動解析による蒸気圧推定精度については,ひび割れの取り扱いなどが今後の課題となった.
(3)蒸気圧応力の解析については,コンクリート要素(mm〜cmオーダー)ごとに水分量から蒸気圧を初期応力として評価する手法に加えて,空隙における蒸気圧を直接的に評価,表現して解析する手法も検討する必要がある.
(3)AE計測について
(1)AE計測により供試体の爆裂およびひび割れ発生状況を把握,考察することが可能である.
(2)AEは加熱開始20〜30分から加熱面に全面的に発生した.高強度供試体のAE発生数は普通供試体にくらべてかなり多くなった.湿潤供試体と気乾供試体のAE発生数がほぼ同じであった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 高温加熱によるコンクリートの爆裂現象に関する実験的研究2007

    • 著者名/発表者名
      小澤満津雄
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 29(印刷中)

      ページ: 6

  • [雑誌論文] コンクリートの爆裂現象に関する実験的研究2006

    • 著者名/発表者名
      王若平
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 28

      ページ: 6

  • [雑誌論文] Estimation method for Thermal Expansion Coefficient of Concrete at Early Ages2006

    • 著者名/発表者名
      MITSUO.OZAWA
    • 雑誌名

      RILEM Proceedings of VOlCon6(PRO52) 52

      ページ: 9

  • [雑誌論文] コンクリートの爆裂現象に関する実験的研究2006

    • 著者名/発表者名
      王若平
    • 雑誌名

      平成18年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集 29

      ページ: 2

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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