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2005 年度 実績報告書

支点状態から診断する既設鋼鈑桁橋の簡易健全度評価手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17560419
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岩手大学

研究代表者

岩崎 正二  岩手大学, 工学部, 助教授 (40109153)

研究分担者 出戸 秀明  岩手大学, 工学部, 助教授 (60197829)
宮本 裕  岩手大学, 工学部, 教授 (10003849)
キーワード既設鋼鈑桁橋 / 静的載荷試験 / 動的載荷試験 / 支点拘束 / 経年劣化 / 応力頻度測定 / 3次元FEM解析 / 健全度評価
研究概要

岩手県紫波町の架設後24年度経過した2連単純活荷重合成鋼鈑桁橋である下梅田橋(支間長22.74m)において,平成17年11月に詳細な実橋載荷試験を実施した.本年度の静的載荷試験では,20tfトラックを2台用意し対象橋梁の各主桁に最大応力が発生するように載荷させ,橋梁全体のひずみや変位を計測するとともに,支点の水平変位や支点近傍ウエブのひずみを多点計測した.その結果下梅田橋では可動支点が経年劣化や機能不全のため水平移動拘束されて支点部からかなりの範囲にわたって主桁に圧縮ひずみが発生していることが分かるとともに,それらの支点近傍の応力状態がほぼ明らかになった.その後支点近傍のひずみ実測値を用いて橋梁全体の応力状態を再現し健全度診断ができないかを梁理論解析及び3次元FEM解析を用いて検討した.次に動的載荷試験では,対象橋梁をトラック車両走行により振動させて,その揺れ方を加速度計により計測した.計測加速度波形から実稼動モード解析などを用いて実測固有振動数を求め,梁理論及び3次元FEM固有振動解析値と比較することにより橋の健全度評価を試みた.その結果,静的載荷試験より得られるひずみ実測値(梁理論が成立する支点近傍点)と動的載荷試験より求まる実測基本固有振動数を用いて既設鋼鈑桁橋の可動支点部の拘束状況と経年劣化度を同時に判定する簡易健全度評価手法を提案した.また,支点拘束された支点近傍では,高い圧縮応力が生じるため通常交通状態での疲労破壊の可能性を検討するため,平成17年12月に岩手県川井村の2連単純活荷重合成鋼鈑桁橋である笹平橋(支間長22.5m)で,支点部に着目した3日間の応力頻度測定を実施し支点部の疲労寿命を求めた.本年度の研究結果より2連単純鋼鈑桁橋の支点部挙動には橋脚が大きな影響を与えていることが分かったので,今後の実橋載荷試験ではこの点にも考慮した検討を行いたい.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 合成鋼鈑桁の実稼動モード解析2006

    • 著者名/発表者名
      宮田 朋和
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 26-27

  • [雑誌論文] 支点拘束を有する既設鋼鈑桁橋の梁理論を用いた固有振動解析2006

    • 著者名/発表者名
      秋元 学
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 46-47

  • [雑誌論文] 支点拘束を有する既設鋼鈑桁橋の支点近傍動的ひずみ挙動について2006

    • 著者名/発表者名
      岩崎 正二
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 48-49

  • [雑誌論文] 鋼橋の劣化に対する外的環境評価に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      宮本 裕
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 54-55

  • [雑誌論文] 静的載荷試験結果に基づく下梅田橋の静的挙動特性について2006

    • 著者名/発表者名
      上野 大介
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 108-109

  • [雑誌論文] 動的載荷試験に基づく下梅田橋の動的特性評価2006

    • 著者名/発表者名
      熊谷 清一
    • 雑誌名

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要

      ページ: 110-111

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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