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2005 年度 実績報告書

山地流域における土砂生産量の確率的評価手法

研究課題

研究課題/領域番号 17560458
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

藤田 正治  京都大学, 防災研究所, 教授 (60181369)

研究分担者 堤 大三  京都大学, 防災研究所, 助手 (40372552)
キーワード土砂生産 / 凍結融解 / 堆砂量 / 斜面崩壊 / 地中温 / 裸地斜面
研究概要

17年度は,土砂生産に関する資料解析的研究,観測研究,ならびに斜面の崩壊実験と崩壊モデルの構築を行った.まず,資料解析では,年間貯水池堆砂量には常値と異常値があることを示し,年間堆砂量の分散特性から常時と異常時を分離する手法について提案した.この常時と異常時の堆砂を区分する降雨条件は斜面崩壊発生に対する降雨条件に匹敵することも明らかにした.ついで,穂高砂防観測所の試験流域で観測されてきた土砂生産量のデータを使って,土砂生産過程について検討した結果,降雨は裸地斜面の土砂を河道に運ぶためには重要であるが,裸地斜面からの土砂生産量(土砂化した量)を決定付けているのは,降雨ではなく凍結融解作用を支配している気温条件であることを示した.田上山試験地における観測では,裸地斜面の凍結融解および土砂化のプロセスが雨量,気温,地温,土中水分量などの観測データをもとに詳細に調査された.また,地盤内熱収支モデルに基づく地中温シミュレーションモデルを用いて,凍結融解作用による土砂生産モデルの基礎を構築した.これらの調査および解析の結果,土砂化には複数回の凍結融解作用が必要であること,裸地表面が土砂で覆われると土砂生産量が小さくなることなどが示された.最後に,段階的な崩壊現象に関係する崩壊の長さに関して,実験とシミュレーションから検討した.その結果,同じ水分条件でも,土の内部摩擦角度と粘着力が大きければ,崩壊長が長くなることが示された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 2004年三重県宮川村および徳島県木沢村の斜面崩壊プロセス2005

    • 著者名/発表者名
      藤田正治
    • 雑誌名

      京都大学防災研究所年報 第48号

      ページ: 625-630

  • [雑誌論文] Numerical model of water flow in weathered bedrock and its effect on slope stability2005

    • 著者名/発表者名
      Daizo Tsutsumi
    • 雑誌名

      Proceedings of International Symposium on Fluvial and Coastal Disasters

      ページ: TS4-(25)

  • [雑誌論文] 2004年三重県宮川村での斜面崩壊のシミュレーション2005

    • 著者名/発表者名
      藤田正治
    • 雑誌名

      日本流体力学会 年会2005 講演論文集

      ページ: AM05-18-008

  • [雑誌論文] 常時と異常時の貯水池への土砂流入特性2005

    • 著者名/発表者名
      長谷部亮
    • 雑誌名

      平成17年度砂防学会研究発表会概要集

      ページ: 328-329

  • [雑誌論文] 豪雨時の段階的表層崩壊プロセス2005

    • 著者名/発表者名
      林雄二郎
    • 雑誌名

      平成17年度砂防学会研究発表会概要集

      ページ: 266-267

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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