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2005 年度 実績報告書

災害リスクの認知と自主防災行動を考慮した災害リスクマネジメントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560472
研究機関岐阜大学

研究代表者

高木 朗義  岐阜大学, 工学部, 助教授 (30322134)

キーワードリスク認知 / 自主防災 / 自助・共助・公助 / ファジィ推論 / 土地利用 / 立地均衡 / 災害情報 / 洪水対策
研究概要

1.洪水リスク認知がもたらす資産被害軽減効果に関する基礎的分析
洪水リスク認知がもたらす家計の自主防災行動変化を通した資産被害軽減効果を捉えるモデルを構築した。このモデルを用いて家計の居住地移転と災害保険加入に着目し、その相互依存関係を考慮した上で洪水リスク認知がもたらす資産被害軽減効果について、解析的な分析を行うとともに、いくつかのシナリオに対する簡単な数値シミュレーションを通した分析を行うことによって、理論的かつ基礎的な分析を行った。
2.ファジィ立地均衡モデルを用いた洪水リスク認知促進策の評価
様々な情報を認知し判断するという人間の曖昧かつ複雑な思考過程を柔軟に取り扱えるファジィ推論、および洪水リスクの空間分布を捉えるためのGISデータを用いた世代別立地均衡モデルを構築した。このモデルを用いて仮想的な洪水リスク認知促進策を評価したところ、洪水リスクの高い地区の立地変化量が減少し地価が下落する一方、都市圏全体の土地資産額は増大する結果を得た。したがって、洪水リスク認知促進策は、従来型の治水対策と比較してもまったく遜色ない、あるいはそれ以上の効果を獲得できる可能性がある。
3.地域住民の洪水リスク認知と自主防災行動とのズレに関する分析
災害調査研究資料を整理するとともに、住民へのアンケート調査を実施して、ファジィ推論を用いたリスク認知度評価モデルを構築した。このモデルを用いて地域住民の洪水リスク認知に対する評価を行い、自主防災行動とのズレについて分析したところ、自主的な洪水減災対策が可能な16項目の特性を明らかにできた。例えば「避難時の心得確認」や「防災グッズ・非常食の準備」などはズレが大きいため典型的な「総論賛成・各論賛成・実行不履行」であることや、「居住地の浸水履歴確認」はズレ幅に対する世帯間格差が大きいため一様な対応が難しいことなどがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 洪水リスク認知がもたらす土地利用変化に関する一考察2006

    • 著者名/発表者名
      高木 朗義
    • 雑誌名

      不動産研究 第48巻第2号(印刷中)

  • [雑誌論文] 自主防災行動を促す洪水情報とその活用方法に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      天王嘉乃, 高木朗義
    • 雑誌名

      平成17年度研究発表会講演概要集

      ページ: 367-368

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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