研究概要 |
平成18年度に予定していた研究課題は以下の3つであった。 1)用途地域内、白地地域内の詳細分析 2)中心市街地での開発動向の詳細調査 3)土地利用関連問題に関するヒアリング・アンケート調査と分析 1)については、用途地域指定、区画整理事業完了地域、下水道整備区域、交通条件等との関連を建築用途、規模、建築形態(建坪率、容積率)等を明らかにした。また白地地域については、開発集中地区を同定し、それら地区の地理的特徴を明らかにし、その上で建築用途、規模、建築形態に関する分析を行なった。この結果、平成15年までは用途地域での建築件数が多かったが、平成16年には白地地域での新築件数が用途地域内のそれを上回り、開発が白地地域へと拡散していることが明らかになった。 2)については、都城市が中心市街地活性化計画で指定したエリア内で行なわれている開発の動向を詳細に明らかにした。すなわち、建築目的、建坪率・容積率に関する分析とともに、区画整理地域内での再立地の進行状況を把握した。この結果、商業系の開発を見ると、中心市街地内での開発はここ10年では用途地域内での開発の20%弱しか占めておらず、また、オーバルパティオ周辺の区画整理地区では駐車場・空き地の低未利用地の転換が進んでいないことが明らかになった。 3)については、1),2)の調査・分析で特定された土地利用関連問題に関し、立地主体(商業施設、住宅)および周辺住民・商業者等にヒアリング・およびアンケート調査を実施し、土地利用関連問題がどのように認識されているか、また新たな土地利用規制の代替案が受け入れ可能であるか等を明らかにする予定であったが、積み残し課題となっている。これについては、平成19年6月に実施予定である。
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