研究課題
本研究は、都市構造と通勤トリップ長に関する研究と通勤交通流動を視覚的に、計量的に分析することができるプリファレンス曲線に関する研究について行うことを目的としている。前者に関しては、収集された北海道諸都市及び仙台都市圏のデータを対象に研究代表者等が開発した交通流動率を基に、すなわち通勤交通流動の空間的秩序が広域都市圏においても存在するかどうかについて考察を試みた。また、居住地及び従業地の規模等の相違、すなわち土地利用パターンの相違を計量的に把握することができる都市構造に関する指標として、発生分布指標及び集中分布指標等についても考察を試み、仙台都市圏始め北海道の諸都市を対象に実証的に分析を行った。後者に関しては、各都市圏における地域(ゾーン)ごとのプリファレンス曲線を作成するとともに、曲線回帰分析による回帰係数等の値によって各ゾーンの交通行動の相違を分析した。特に、職住分布構造の変化あるいは居住地及び従業地の再配置による通勤トリップ長の削減策にういて札幌都市圏及び函館都市圏を対象に実証的分析を行った。また、通勤交通を把握するうえで重要な従業地までの就業者の通勤交通行動を分析するために、新たに従業地プリファレンス曲線を考察するとともに札幌都市圏への適用を試みた。これらの研究成果に関しては、ICTTS及びIATBR等の国際学会、土木学会土木計画学研究、土木学会北海道支部及び日本都市計画学会等に投稿・発表を行なってきた。以上のように、平成18年度においては、当初の研究計画を進めることができるとともに、中心市街地活性化に向けた「街なか居住」に関するしても言及することができた。そして、これらの成果を踏まえてさらに発展した研究結果については、平成19年度においても各種学会に投稿・発表する予定である。
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土木学会北海道支部論文報告集 第63号(CD-ROM)
Traffic and Transportation Studies, Proceedings of ICTTS 2006
ページ: 92-102
11thIATBR (International Conference on Travel Behavior Research) (CD-ROM)
第26回交通工学研究発表会論文報告集
ページ: 185-188
都市計画報告集 No.5-2
ページ: 52-58
土木計画学研究発表会・講演集 Vol.34(CD-ROM)