研究課題/領域番号 |
17560480
|
研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
柳澤 吉保 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (70191161)
|
研究分担者 |
高山 純一 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90126590)
|
キーワード | トランジットモール / 来街手段選択 / 結節点選択 / 回遊トリップ数 / 目的施設(ゾーン)選択 / 歩行環境満足度 / 回遊行動支援バス / 中心市街地活性化 |
研究概要 |
平成17年度は、長野市中心市街地中央通りで導入されたトランジットモール"ふれ愛通り"を対象に調査を行い、来街回遊行動の特性分析と基本モデルの構築を中心に研究を進めた。具体的に得られた知見は、1.買い物、観光、娯楽イベントの主目的によって、市街地内において達成される目的およびトリップパターンが異なった。2.来街手段選択特性については、県外などの遠方からの来街者はマイカー利用が多く、長野市内からの来街者はマイカーあるいはバス利用が多かった。中信・南信からの来街者は鉄道利用が多い結果となった。来街頻度が非常に高い場合は公共交通による来街の可能性が大きかった。来街頻度が低い場合は、マイカーによる来街の可能性が大きかった。3.市街地内活動拠点は、長野駅-善光寺周辺あるいは長野駅周辺を行動範囲としている来街者は、長野駅周辺を活動拠点とする来街者が多かった。活動拠点-主目的施設間距離が1500m以上では公共交通が利用しやすい長野駅を活動拠点とする可能性が高かった。4.市街地内行動範囲選択特性は、クラスター分析により、長野駅周辺、長野駅-善光寺間、善光寺-ふれ愛通り(中央通り北側)間、権堂-ふれ愛通り(中央通り北側)間の4つの回遊パターンに分類された。5.ふれ愛通りの立ち寄り特性について、中央通り歩行者のふれ愛通り実施区間内での立ち寄り率の増加率は、実施後は他区間と比較し高くなっている。6.回遊トリップ特性については、ふれ愛通りの導入により一人当たりの回遊トリップ数および移動距離は平均的には増加していた。回遊トリップ数と移動距離は相関が高く、移動距離が増加すると回遊トリップ数(施設への立ち寄り数)も増加することが確認できた。7.ふれ愛通りの導入による歩行移動距離増加は、ふれ愛通りの道路湖通条件は歩行移動距離の増加と大きな関係があることが認められた。8.以上の分析結果に基づき、活動拠点、回遊行動範囲、回遊トリップ数、立ち寄りゾーン選択行動を、ロジットモデルを用いて回遊行動のモデル構築を行った。
|