研究課題
基盤研究(C)
1)径1〜3μm粒子の個数濃度を指標に動的凝集実験を行い、凝集剤注入後における集塊化プロセスは、準備期→進行期→安定期の三期を経て安定化すること、安定期に残る未集塊化粒子個数に影響する主因子は、凝集剤注入率、急速及び緩速の撹拌条件(強度及び時間)であることなどを明らかにした。2)急速撹拌、緩速撹拌のいずれを強化しても処理水水質の改善に繋がる。また、濁度及びSTRを最低にする総G・T値は凝集剤によって異なり、PAC使用の場合には、濁度0.5度及びSTR2以下を達成するに必要な総G・T値は16万〜30万[無次元]である。3)低水温化に伴う集塊化プロセスの変化に関して調査を行い、低温化するほど安定期までの時間は長く、残存する未集塊化粒子個数は多くなること、また、安定期出現の遅れは、準備期が長引くためであり、進行期の長さには有意な変化はないことを指摘した。更に、低温化に伴う安定期における残留粒子個数濃度の増加は、進行期の集塊化速度(個数減少速度)の低下によるものであり、それの低減化を図るためには大きな総G・T値の確保が必要である。4)低水温時の処理性改善にノニオン系ポリマーをいかに導入すべきかの検討を行い、直列二段の急速撹拌法(一段目:PACなどの主凝集剤注入、二段目:ポリマー注入)の有効性を検証した。5)寒冷地の水道水源に多いフミン質の処理に関しては、色度除去(pH6.5)に力を入れると沈澱処理水のSTRが異常に高くなり、ろ過池の維持管理や多量に発生する汚泥の処理・処分上の問題が出る。今回の実験から、フミン質の処理性向上には、集塊化安定期に入るまでの十分な急速撹拌が最も重要であること、及び必要最小限のPAC注入率の上昇とGR値の適正化(750sec^<-1>)との併用が色度及びSTRの低下に効果あることを明らかにした。
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