研究課題
執務空間温熱環境評価のための実測を行った。執務者を対象とする調査では、在室人数調査、着席状況調査、タスク吹出使用時でのアンケート調査及び周囲環境調査を行った。着席状況調査は20名を対象とし、椅子座面に温度センサを取り付けたシートを設置し、離着席調査を行った。また、周囲のタスク空調の気流が自席周りにどのような影響があるかを評価するための換気性能評価測定を行った。吹出口を調節していたのは被験者20名のうち8名であった。離席する際に吹出口を調節する被験者はいなかった。実測期間の平均着席率は62%と既往の研究と比べ高い数値となった。昼休みになると執務者は執務を中断し一時席を離れることが分かった。ほとんど吹出口を調節しない執務者が多く、調節する理由としては「暑さ」が最も多かった。調節性では、「やや不満」、「不満」の申告が多く、調節性の不満が執務者の調節頻度の低さにつながっていることも考えられる。また、上下方向の調節を望む被験者も多いことが分かった。知的生産性の評価においてNASA-TLXでは、条件による顕著な差は見られなかったが、男性平均と女性平均を見ると、全条件で男性平均の方が女性平均に比べ申告値が高かった。眼精疲労度では、男性平均より女性平均の申告率が若干高かった。off条件に比べon条件の方が申告が高く、control条件が一番低い申告となった。活力度申告では、男性平均ではon条件で活力度が高く、女性平均ではoff条件で活力度が高かった。男性平均の方が女性平均に比べ若干活力度が高かった。女性平均の活力度は、特に退勤前の申告値が低かった。また、アンビエント空調の候補として置換換気システムとデシカント空調システムを組み合わせることによって、省エネルギー性と快適性の向上を目指した今までにない新空調システムの提案を目標とし、置換換気システムのモデル化を目的として検討を行った。
すべて 2006
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日本建築学会大会学術講演梗概集 D-2
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