研究概要 |
本年度は研究の初年度であり、資料収集、現地見学、および統計的な整理を行った。その内容と、現在までの進行状況は、以下のとおりである。 1.研究の資料として、新聞記事等については事前に入手していたが、最も重要な資料である住民意見と市の検討結果(議会提出資料)を入手するには現地訪問が必要であった。そこで、9月に現地を訪問し、早期参加、および縦覧時の意見とその検討結果を示した「衡量結果」と題する冊子を入手した。 2.年度当初からプラン策定に関連した新聞記事の翻訳を進め、新Fプラン策定で問題となった地区とその内容を把握した。この結果をもとに、9月の現地訪問時に、エーフィング区、ブラッケル区、アプラーベック区、リュトゲンドルトムント区について、議論となった地点を実際に視察した。とくに、Fプランから展開され、裁判で争われていたBプランがあるエーフィング区中心部は、詳しく見て回った。 3.今回の新Fプラン策定では、早期参加時に約600件、縦覧時に約400件、再縦覧時に約30件の意見が提出されていた。9月にこの資料を入手した後は、これらの1,000件を超える意見と、その意見に対する市の検討結果を日本語に翻訳し、コード化して分析を行う作業を進めている。現時点で、早期参加に関してはすでに集計の段階に進んできており、意見の約4分の1は採用されてプランが修正され、既に意見に沿っていた部分と、部分的に行われた修正を含めると、4割強の意見を反映する形で縦覧案が作成されていることが判明した。 現在は、以上の分析を進め、成果を発表するための準備を進めているところである。
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