研究課題
平成17年10月に行った、天神地下街を含む広範囲のエリアにおける歩行者行動調査データの中の、歩行者行動経路データを再度、精査し、デジタル化したデータの修正を行つた。また、対象区域全域について作成した詳細な土地利用図を元に、商業床面積の抽出とその面積測定を行った。さらに、アンケート・データについて、クロス集計を行った。平成18年度は、新たな分析手法として、歩行者行動経路データを地上のみ経路、地上+地下経路、地下のみ経路の3種類に区分し、再度、アンケート・データの単純集計およびクロス集計を行つた。これらの分析により、年齢階層、性別によって経路選択に相違があることが分かった。また、3つに区分した歩行者行動経路データの中で、地上+地下経路を利用する歩行者は、GDMヒューリスティックが他の経路に比較して少なく、歩行者行動モデルを適用し、歩行者のシークエンスを再現した結果、地上+地下経路を利用する歩行者の的中率が最も低い結果となった。つまり、地上+地下経路を利用する歩行者は、他の経路に比較して合理性の低いシークエンスで行動していることが明らかとなった。平成l8年7月9日〜12日にはハンガリーの国際シンポジウムで、福岡(天神大名地区)、天津(和平路、濱江道)、釜山(南浦洞)の3地区における国際比較について発表し、H.Timmermans教授、A.Borgers助教授と打ち合わせを行った。8月l7〜18日には、国際会議で来日した、H.Timmermans教授と、国際会議会場である京都大学において研究について、ディスカッションを行った。これまでに収集した福岡市の天神地区における歩行者行動調査によるデータ分析について、平成18年9月の日本建築学会大会で報告した。平成19年3月には大分で日本建築学会九州支部研究報告会で、地上のみ経路、地上+地下経路、地下のみ経路の3種類に区分した分析について報告を行った。平成19年度は、歩行者行動経路データを地上のみ経路、地上+地下経路、地下のみ経路の3種類に区分した上で、それぞれのモデルを作成し、シークエンスとルートの的中率を算定したいと考えている。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (4件)
日本建築学会九州支部研究報告[計画系] 第46号・3
ページ: 317-320
Book of ABSTRACTS of the 13th International Conference on Retailing and Services Science, July 2006
ページ: 128
2006年度大会(関東)学術講演梗概集 F-1
ページ: 363-364
ページ: 365-366