研究概要 |
平成19年度は,新たに天神地区の主要なパブリック、スペース(公共空地,公園等)の成立要因とその分布を調査した。さらに主要なパブリック、スペースと歩行者行動の関連を見るためにパブリック、スペース内部での歩行者の滞留調査を行った。また,平成17年度に行った歩行者行動調査データの中からパブリック、スペース及び商業施設を経由するデータを抽出し,パブリック、スペース及び商業施設と歩行者の経路選択の関係を分析した。結局,歩行者は目的地間の最短経路よりも商業施設のあるノードを選択する傾向がみられた。とりわけ,パブリック、スペースが近接しているノードについては,歩行者が選択する確率は,さらに増加することが分かった。つまり,歩行者の一定程度は経路選択に際して,目的地間の最短経路よりも眼前に広がるパブリック、スペースや商業施設の魅力に基づいて行動していることが明らかとなった。平成19年8月31日の日本建築学会大会(福岡)で成果を発表した。平成19年9月発行の福岡大学工学集報に成果をまとめて発表した。平成19年9月18日には,広島大学滞在中のH,Timmermans教授が福岡大学を訪問した機会に研究の方向性についてディスカッションを行った。11月18〜25日には,オランダ,アイントホーヘン工科大学を訪問し,H.Timmermans教授,A.Borgers助教授と成果の投稿について打ち合わせを行った。平成20年1月12日〜14日には韓国の国際シンポジウムで発表した。平成20年3月の日本建築学会九州支部研究報告会(熊本)で成果を発表した。
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