本研究は、これまで平面的な情報に基づいて行われてきた書院造の遺構に関して、断面的な情報や障壁画の画題あるいは室内照度などを用いて再検討を行おうとするもので、平成17年度から平成20年度の4ケ年で実施する。第3年度にあたる平成19年度の研究実績は以下の通り。 (1) 平成19年度調査計画の策定 調査対象を決定し、文化財建造物修理工事報告書等を参照して事前に調査計画を策定した。 (2) 調査 調査日及び調査対象は以下の通り(全棟) 8月20日:瑞龍寺法堂(富山県高岡市)・瑞龍寺大茶堂(登米県高岡市)/8月21日:勝興寺大広間(富山県高岡市)・勝興寺書院及び奥書院(富山県高岡市)/8月22日:妙成寺書院(石川県羽咋市)・妙成寺庫裏(石川県羽咋市)/8月24日:那谷寺書院・庫裏(石川県小松市)・江沼神社長流亭(石川県加賀市)/8月25日:大通寺広間(滋賀県長浜市)・大通寺客室(滋賀県長浜市)/2月14日:臨済寺本堂(静岡県静岡市) (3) 調査結果の取りまとめ 現地調査の結果を取りまとめ、平成20年度に必要な補足調査の方針を策定した。
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