本研究は、これまで平面的な情報に基づいて行われてきた書院造の遺構に関して、欄間や小壁の意匠などの断面的な情報や障壁画の画題あるいは室内照度などを用いて再検討を行おうとするもので、平成17年度から平成20年度の4ヶ年で実施する。最終年度にあたる平成20年度の研究実績は以下の通り。 (1) 平成20年度調査計画の策定 平成19年度以前に実施した調査を元に、補足調査の対象を決定し、文化財建造物修理工事報告書等を参照して事前に調査計画を策定した。 (2) 調査 7月23日に宮城県松島町の瑞巌寺本堂の調査を実行した。 (3) 調査結果の分析 平成17〜20年度に現地調査を行った45棟の初期書院造遺構について、その空間構成を明示するための作図を行い、それを基に分析を行った。 (4) 研究成果報告書の作成 調査内容及び分析結果をまとめた報告書を作成し、印刷製本の上、研究機関等に配布した。
|