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2005 年度 実績報告書

ナノ構造合金における水素の吸蔵・放出機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560588
研究機関(財)豊田理化学研究所

研究代表者

田中 一英  (財)豊田理化学研究所, フェロー (00024232)

キーワードナノ構造 / Mg基合金 / 水素顕微鏡 / PCT特性 / TDSスペクトル / 水素吸蔵合金
研究概要

(1)水素顕微鏡による水素のMg基合金への吸着・吸蔵状態の観察
Mg-10%Ni,及びMg-30%Ni合金表面に吸着・吸蔵したH原子の2次元分布状態を水素顕微鏡で観察した,H原子は粒状に析出したMg2Ni相にのみ吸着し,Mg相やMg/Mg_2Ni共晶組織には吸着しないことを明らかにした。
(2)ナノ構造Mg-Ni,及びMg-Ni-La合金の水素吸蔵・放出特性(PCT)の測定
Mg-10%Ni,及びMg-10%Ni-5%La合金を液体急冷法でアモルファス化し,それを結晶化して作製したナノ構造合金について,そのPCT特性を測定して,通常の鋳造合金の特性と比較した。ナノ構造合金は鋳造合金に比べ活性化が容易で,また,水平でヒステレシスの少ないプラトー特性をもち,吸蔵・放出速度も極めて速い。特にLaを含む3元系合金は優れた水素吸蔵・放出特性を示し,実用化できる見通しを得た。
(3)ナノ構造Mg-Ni-La合金の水素熱放出スペクトル(TDS)の測定
本科研費でTDS装置を作製し,ナノ構造Mg-Ni-La合金の測定を行った。TDSスペクトルは一般に4本の放出ピーク(a-d)からなり,合金中の水素の存在状態を反映していることが分かった。ピークa,bはMg_2NiH_4,MgH_2の分解,ピークcはナノ結晶粒界に偏析した水素の放出,ピークdはLaH_2の分解によると結論し,合金中の水素の放出機構について考察した。'

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 水素顕微鏡によるMg-Ni系2相合金表面に吸着・吸蔵した水素の2次元分布状態の観察2005

    • 著者名/発表者名
      山田正明, 日比野清秀, 鈴木正則, 田中一英, 山賀敦司, 上田一之
    • 雑誌名

      日本金属学会誌 69・10

      ページ: 917-922

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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