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2005 年度 実績報告書

高効率発光材料としてのリン光性有機遷移金属錯体の分子設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 17560609
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

大井 秀一  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00241547)

キーワード有機金属錯体 / 燐光発光 / 有機EL素子 / アリールピリジン
研究概要

ルテニウム錯体を触媒として用いるアリールピリジンの簡便な合成法を開発した.すなわち,2-フェニルピリジンと様々なアリールブロマイドを触媒量の2価のルテニウム-トリフェニルポスフィン錯体と炭酸カリウムの存在下にN-メチルピロリジノン溶媒中で120度において反応させると,ピリジンのオルト位が選択的にアリール化された生成物,すなわち2-(2'-アリールフェニル)ピリジンが高収率で生成することを見出した.
次に,イリジウム,ロジウム,白金を中心金属とし,上記の方法で合成した様々なアリールピリジンを配位子とする有機金属錯体の合成を行った.イリジウム、ロジウム錯体の合成は,これらの金属の3価の塩化物と様々なアリールピリジンを反応させ,塩素架橋ダイマー錯体を合成した.これらのダイマー錯体とさらにもう一分子のアリールピリジンを反応させ,3つのアリールピリジンを配位子として有する6配位錯体を合成した.また,ダイマー錯体とアセチルアセトン,2-ピコリン酸などの二座のアニオン性配位子を塩基性条件下で反応させ,2つのアリールピリジンを有する有機金属錯体を合成した.白金錯体の場合は,塩化第一白金と様々なアリールピリジンの反応により,ビス(アリールピリジン)クロロ白金錯体を合成した.その後,この白金錯体とアセチルアセトンを塩基性条件下で反応させ,アリールピリジンとアセチルアセトンを配位子として有する錯体を合成した.
これらの錯体の発光挙動に関する検討は現在行っているところであるが,白金の2-(2'-(2",6"-ジメチルフェニル)フェニル)ピリジン錯体は2,6-ジメチルフェニル基の導入により錯体同士のスタッキングが抑制され,これらの平面錯体で問題になっていた多量体エキシマーの形成による長波長領域での発光を抑えることに成功した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ortho-Selective Direct Cross-Coupling Reaction of 2-Aryloxazolines and 2-Arylimidazolines with Aryl and Alkenyl Halides Catalyzed by Ruthenium Complexes2005

    • 著者名/発表者名
      Shuichi Oi
    • 雑誌名

      The Journal of Organic Chemistry 70・8

      ページ: 3113-3119

  • [雑誌論文] Ruthenium-Catalyzed Arylation of 2-Alkenylpyridines with Aryl Bromides : Alternative E,Z-Selectivity to Mizoroki-Heek Reaction2005

    • 著者名/発表者名
      Shuichi Oi
    • 雑誌名

      Organic Letters 7・18

      ページ: 4009-4011

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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