研究概要 |
平成19年度において,配線後のデバイス上の金属イオン残渣除去洗浄を目的として,電解酸化水は主に銅材に対するエッチング性能の解明を行った.また,昨年度の補足研究として,KC1電解還元水がシリコンウエハーに対するエッチング性能について引き続き実験的な検討を行った.さらに,電解還元水はPolycrystalline siliconの表面に対するエッチング性能について検討を行ってきた。主な成果は次のとおりである. I.配線後のデバイスの洗浄について (1) 電解酸化水(NaC1, Na_2SO_4)は無酸素銅材の表面に対するエッチング速度が同pHを有するHC1, H_2SO_4溶液の2倍以上で高くなっている. (2) 電解酸化水はエポキシ基材およびシリコン材の表面に影響を一切与えない.よって,電解酸化水はデバイスおよびプリント基板の表面洗浄に応用できると判断した. (3) NaClおよびNa_2SO_4の電解水の経時変化を明らかにした. II.KCI電解還元水のシリコンウエハーに対するエッチング作用について KCI電解還元水はNaC1電解還元水と比べ,シリコンウエハーに対するエッチング速度が高い.この結果は電解還元水を研磨スラリーの替わりにシリコンウエハーの研磨工程に応用して,実証した. III.ディスプレイ用のPolycrystalline siliconについて 現在,まだ検討中ですが,使用できる見込みがある.特許の出願作業中.
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