研究課題/領域番号 |
17560702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
西田 迪雄 崇城大学, 工学部, 教授 (10025968)
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研究分担者 |
永山 邦仁 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20040446)
木原 尚 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (60243911)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 航空宇宙工学 / スポレーション / アブレーション / 惑星大気圏突入 |
研究概要 |
アブレーションによる惑星(含地球)大気圏突入空力加熱低減において、アブレータが強い加熱にさらされると、炭化層から微粒子が気流中へ飛び出す。この現象をスポレーションと言う。その後、微粒子は気流中を飛行し熱せられてCO、CN、C_2などの炭化ガスとなり、これが下流域で乱流成分を増加させたり、ガス粒子自体がエネルギーを放射してアブレータへの入熱を増加させたりすると考えられている。 アブレータ模型(CFRP)をアーク加熱空気流に曝し、模型の前面の衝撃波上流側のジェットの分光計測を行った。その結果、CN分子のスペクトルが測定された。炭素原子がガスであった場合、衝撃波を突き抜けて上流側にまで達することは困難であると考えられるため、炭素が固体粒子のまま衝撃波を突き抜けそこで気化し、窒素と化合してCN分子となり発光したと考えられる。これはスポレーション現象の証拠であると考えられる。 次に、擬似アブレータ模型(フェノール樹脂にグラスファイバー+Ca2O4Si)をアーク加熱風洞に入れ、アーク加熱空気流に曝し、通常のデジタルカメラを用い、シャッター速度1/125で撮影した。その結果、アブレータに含まれるグラスファイバーが溶融したものが模型より飛翔している現象を捉えた。さらにシャッタースピード5μsecのハイスピードカメラ撮影では、アブレーションから飛びだしたスポレーション粒子を確認することができた。 最後にアブレータ表面からアーク加熱空気流の上流側に向けて、或る初速度で固体微粒子を打ち出した時の粒子の飛行追跡を数値解析した。その結果、固体粒子が衝撃波上流側へ達することを得た。また、その粒子が昇華温度5000Kより高い状態を維持しているのが分かった。
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