研究概要 |
船舶の遭遇する海象を嵐モデルによりモデル化することの妥当性を、ブイ観測データ、北大西洋の波浪追算データベースを解析する事により検証した。 (1)ブイ観測データ 北太平洋に展開しているNOAAの波浪観測ブイから、船舶の航路に近い3ヵ所の延べ32年間の有義波高の時系列観測値を取り出し、嵐の間の最大有義は高、持統時間の統計解析を行った。その結果、船舶の遭遇する嵐モデルと定性的にも定量的にも同様の結果が得られた。 (2)北大西洋の波浪追算データベース ヨーロッパ中期天気予報センター(European Center for Medium-Range Weather Forecasts, ECMWF)がWeb上で提供している北大西洋の外洋波浪図から、3年間の6時間ごとのデータを用いて有義波高が5m以上の嵐の勢力範囲と移動速度の統計解析を行った。この結果からも、船舶が遭遇する嵐モデルと同様の結果が得られた。 以上の2種類の海象の観測データの解析から、本研究で提案している嵐モデルの妥当性が検証された。
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