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2007 年度 実績報告書

凍結環境下におかれた岩石の強度・変形特性と破壊メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17560720
研究機関北海道大学

研究代表者

児玉 淳一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70241411)

キーワード岩石 / 凍結環境 / 強度 / 変形 / 破壊メカニズム / インクリージョンモデル
研究概要

登別溶結凝灰岩,美唄砂岩,支笏凝灰岩を対象に,温度-20℃の下で圧裂引張試験を実施し,凍結状態にある岩石の引張強度に与える載荷速度の影響について検討するとともに,インクルージョンモデルに基づき,その破壊メカニズムについて考察を加えた。得られた知見は以下のようである。
(1)いずれの岩石においても,乾燥状態では,載荷速度の影響は無視できるほど小さく,引張強度はほぼ一定となる。これに対し,含水飽和状態では,載荷速度が遅くなるほど破断は延性的となり,引張強度は小さくなる。
(2)インクルージョンモデルに従うと,含水飽和状態の引張強度と乾燥状態の引張強度の差の載荷速度依存性は岩石によらず一定となるが,試験結果はおおむねこれと一致し,氷を含む岩石の破壊はインクルージョンモデルで説明できる。
(3)インクルージョンモデルより,空隙周囲やクラック先端での応力集中の大きさは,岩石と介在物である氷の弾性係数の違いにより決まるが,両者の差異が大きくなるほど応力集中は大きくなることがわかり,小さな荷重で破壊の発生が起こり得るため,引張強度は小さくなると考えられる。
(4)試験を実施した載荷速度の範囲では,岩石の弾性係数はほぼ一定と見做せるのに対し,文献調査の結果から氷のヤング率は載荷速度に大きく依存することが明らかとなった。したがって,上記(1)の結果は,岩石内の氷の弾性係数の載荷速度依存性により表れたものとして解釈できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 凍結融解下における岩石内部き裂の進展量に関する基礎的研究2007

    • 著者名/発表者名
      児玉淳一
    • 学会等名
      開発技術研究会
    • 発表場所
      室蘭工業大学(室蘭)
    • 年月日
      2007-12-07
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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