研究課題/領域番号 |
17560722
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島田 英樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70253490)
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研究分担者 |
松井 紀久男 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30136535)
ゴットフリート ヤン 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00380577)
一ノ瀬 政友 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50038006)
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キーワード | フライアッシュセメント / 露天掘り鉱山 / リハビリテーション / 酸性水化抑制 / 環境低負荷 |
研究概要 |
経済成長が著しいアジアの国々においては、重要なエネルギー源としての石炭の利用が拡大しており、石炭灰(フライアッシュ)の利用や処理は大きな問題となってきている。さらにインドネシアや中国、インドなどの主産炭国においては、石炭生産の拡大に伴った採掘跡地が放置され、酸性水による地下水・河川水汚染、土砂流失、地盤沈下等の環境問題が発生しつつある。この採掘跡地の修復(リハビリテーション)対策は重要な課題であり、これなしでは今後の新規鉱山開発や増産はあり得ないとされている。これらの問題を解決する一つの策として、石炭灰の持つアルカリ性、流動性、止水性、吸着性などの特性を利用して、採掘空洞の充填材をはじめ、掘跡地修復における酸性水化抑制材や浸食抑制被覆材等として石炭灰を積極的に活用する方法が考えられる。 そこで、今年度は、主に採掘跡地のリハビリテーションにおける埋め戻しにフライアッシュセメントを利用した場合、酸性水化や表面浸食の抑制、軟弱地盤や汚染土壌の改良にどの程度の効果があるかについてカラム試験により検討を行った。その結果、リハビリテーションにおける酸性水化抑制材や浸食抑制被覆材等としてフライアッシュセメントを積極的に活用し、この効果を発揮させるためには、黄鉄鉱を含有するズリの上部にフライアッシュセメントを配置する工法が良いということが分かった。今後、被覆材の浸食抑制効果をはじめ、酸性化抑制材料の被覆方法、酸性化抑制材料の長期的な持続効果等について次年度さらなる検討を進めていく予定である。
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