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2006 年度 実績報告書

ジベレリンシグナル抑制因子の分解機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17570034
研究機関名古屋大学

研究代表者

上口 美弥子 (田中 美弥子)  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 研究員 (70377795)

キーワードジベレリン / 受容体 / シグナル伝達
研究概要

本研究は、ジベレリン(GA)のシグナル伝達機構を解明することを目的とする。
(1)GID1とSLR1の相互作用の解析
昨年度までの結果として、ジベレリンの受容体であるGID1がジベレリンと結合すると、抑制因子であるSLR1と特異的に結合することを、yeast two hybrid assayの系で証明した。本年度は、in vitroにおけるGID1-GA-SLR1複合体の形成をゲルろ過法により解析した。His-tagをつけた全長のGID1タンパク質に対して、SLR1タンパク質(M1からH327の領域)をジベレリン存在下または非存在下でインキュベーションした後、ゲルろ過を行ったところジベレリン依存的に結合した。さらに、このSLR1を基にして、様々なSLR1のデリーションコンストラクトを作成したところ、N未のDELLA、TVHYNPドメインのどちらかが欠損するとGID1と結合できなくなった。これらのことから、この2つの領域がGID1との結合k必要であることが明らかとなった。
(2)SLR1とGID2との相互作用の解析
ジベレリン依存的にGID1と結合したSLR1は、Fボックスタンパク質であるGID2と特異的に結合すると考えちれる。そこで、yeast three hybrid法によりGID1,SLR1,GID2 3者の結合様式を調べた。その結果、GID2は、ジベレリン、GID1が存在している時のみSLR1と結合することが明らかとなった。
(3)GID1、SLR1タンパク質の構造解析
これらのタンパク質のX線構造解析を行う目的でGID1の結晶化を行ったが、解析に耐えうるような結晶は得られなかった。これは、タンパク質の構造の不安定性に依るものと考えられたので、タグの位置、タグを切るプロテアーゼの種類などの検討を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The rice SPINDLY gene functions as a negative regulator of gibberellin signaling by controlling the suppressive function of the DELLA protein, SLR1, and modulating brassinosteroid synthesis.2006

    • 著者名/発表者名
      Shimada A.
    • 雑誌名

      Plant J. 48

      ページ: 390-402

  • [雑誌論文] GAMYB controls different sets of genes and is differentially regulated by microRNA in aleurone cells and anthers.2006

    • 著者名/発表者名
      Tsuji H.
    • 雑誌名

      Plant J. 47

      ページ: 427-444

  • [雑誌論文] Identification and characterization of Arabidopsis gibberellin receptors.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakajima M.
    • 雑誌名

      Plant J. 46

      ページ: 880-889

  • [雑誌論文] ジベレリンの受容体をイネより発見-GAシグナルを負に制御する鍵因子と直接連携して生理作用を発現2006

    • 著者名/発表者名
      中嶋正敏
    • 雑誌名

      化学と生物 44

      ページ: 74-75

  • [雑誌論文] ジベレリンの核内受容体の単離とシグナル伝達2006

    • 著者名/発表者名
      上口 (田中) 美弥子
    • 雑誌名

      タンパク質 核酸 酵素 51

      ページ: 2312-2320

  • [図書] Gibberellin receptor and its role in gibberellin signaling in plants2007

    • 著者名/発表者名
      Ueguchi-Tanaka, M.
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      Annu. Rev. Plant Biol.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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