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2006 年度 実績報告書

高等植物細胞内におけるミオシンXIによる小胞体輸送機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17570043
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

横田 悦雄  兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 助手 (80212299)

キーワードミオシンXI / 175-kDaミオシン / 小胞体 / 原形質流動 / 運動再構成系 / アクチン / タバコ培養細胞 / 小胞体チューブ構造
研究概要

タバコ培養細胞BY-2において、小胞体とその輸送に関与していると考えられているミオシンXIである175-kDaミオシンとの関連性を、ショ糖密度勾配超遠心分画法を用いて検討した。GFP-小胞体を発現しているBY-2細胞から、GFP-小胞体を含むミクロゾーム画分と可溶性画分からなる分画を調製し、0.6/1.0/1.5Mショ糖からなる密度勾配超遠心にかけ、GFP-小胞体と175-kDaミオシンの分布を解析した。両成分は同じ画分に分布していた。また遠心後に得られたGFP-小胞体をミオシン重鎖抗体で免疫染色した結果、ミオシンはGFP-小胞体表面上に存在していた。これらの結果から、一部の175-kDaミオシンは強固に小胞体に結合していることが示された。しかしながら、ミオシンが結合しているGFP-小胞体の運動活性を、シャジクモ節間細胞のアクチンケーブルや、植物ビリンによって束化させたF-アクチンを用いた運動再構成系によって解析したが、GFP-小胞体の運動は観察されなかった。この結果は、小胞体に強固に結合した175-kDaミオシンの活性は不活性化されている可能性が示唆され、現在この機構を解明しているところである。
それと同時に、GFP-小胞体画分にGTPを加えると、細胞表層で観察される小胞体のチューブ状構造が形成されることを見出した。必要なGTP濃度はμM程度であり、ATPやGDPを加えてもチューブ形成は誘発されない。このような現象はアフリカツメガエル卵細胞から単離された小胞体で既に報告されている。しかしいくつか点について、カエル卵の小胞体チューブ形成とBY-2細胞のそれとは異なっている。現在この現象に関しても、詳しく解析中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Microtubule- and actin filament-dependent motors are distributed on pollen tube mitochondria and contribute differently to their movement.2007

    • 著者名/発表者名
      Romagnoli, S.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiology 48

      ページ: 345-361

  • [雑誌論文] Clathrin is involved in organization of mitotic spindle and phragmoplast as well as endocytosis in tobacco cell cultures.2007

    • 著者名/発表者名
      Tahara, H.
    • 雑誌名

      Protoplasma 230

      ページ: 1-11

  • [雑誌論文] Possible association of actin filaments with chloroplasts of spinach mesophyll in vivo and invitro.2006

    • 著者名/発表者名
      Kumatani, T.
    • 雑誌名

      Protoplasma 229

      ページ: 45-52

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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