研究課題
以下に述べる種からDNA抽出を行った。種名の後に、個体数(かっこ内)を記す。C.tortilis(3)、C.magnus(22)、C.variegatus(5)、C.brunnea1(1)、C.multiavicularia(4)、C.spinifer(6)、C.spectabilis(1)、C.multispinosum(2)、C.echinus(1)、C.niger(1)、C.unidentified 1(1)、C.unidentified 2(1)、C.unidentified 3(2)。16Sar/br汎用プライマーセット、さらには、3'末端を可能な限りの組み合わせで変更したプライマーCauloramphusの16S遺伝子をうまく増幅できなかった。そこで、16Sと同様に多くのコケムシ類で利用されているミトコンドリアチトクローム酸化酵素cのサブユニット1(COI)に変更した。このプライマーを用いて、2種の6群体からCOI断片の配列を増幅することに成功した。検出された変異のレベルは、0.2%(同種内、同所)、3.0%(同種内、異所)、そして21.0%(種間)であった。この結果から、COI遺伝子は16Sに比べるとより進化速度が速いようである。しかし、このプライマーは16Sのプライマーより、100bpほど多い配列を増幅した。また、COIはコーディング遺伝子なので、もし飽和していたら第3対を取り除かなければならない。上述のように、分子生物学的にはかなりの困難に見舞われたが、平行して、形態解析を遂行している。11種をすでに走査型電子顕微鏡で観察し、各標本ごとに多数のSEM写真を得ているし、7種においては個虫サイズ等の計測をすませた。さらに、重要な形態形質のひとつである「卵室」の形態解析を終え、興味深い結果を得た。
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