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2006 年度 実績報告書

単子葉植物の大規模分子系統樹の構築と形態・分子データの調和による新分類体系の設立

研究課題

研究課題/領域番号 17570084
研究機関大阪市立大学

研究代表者

田村 実  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (20227292)

研究分担者 布施 静香  兵庫県立人と自然の博物館, 研究員 (30344386)
山下 純  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (20432627)
キーワードイヌサフラン科 / 系統進化 / 単子葉植物 / 分子系統 / 分類学 / ペテルマニア科 / ホロムイソウ科 / matK遺伝子
研究概要

基本的にはAPGII(2003)に従うが、サクライソウ目とダッシポゴン目を認めると、単子葉植物は12目92科約2700属を含むと推定される。これらのうち12目82科931属の葉緑体matK遺伝子の塩基配列に基づく分子系統解析を行い、次の結果を得た。
1.単子葉植物の12目は、いずれも単系統である可能性が高い。
2.単子葉植物は、ショウブ目、オモダカ目の順序で分化した後、[1]サクライソウ目、[2]ヤマノイモ目+タコノキ目、[3]その他の単子葉植物の3群に分かれた可能性が高い。その後、その他の単子葉植物の中で、ユリ目、クサスギカズラ目、イネ目、ヤシ目、ダッシポゴン目が順次分化し、ショウガ目とツユクサ目に至った可能性が高い。
3.解析した単子葉植物の82科のうち、53科は複数属を解析した。そのうち、51科は単系統になった。ラクスマニア科は情報量不足のため現段階では単系統かどうかわからず、イヌサフラン科は側系統になった。もし、イヌサフラン科からペテルマニア属を分離すると、イヌサフラン科は100%のブートストラップ確率で単系統になる。また、ペテルマニア属を除くイヌサフラン科の花は子房上位であるのに対し、ペテルマニア属の花は子房下位である。従って、単型のペテルマニア科の設立を提案する。
4.日本に分布する単子葉植物は44科314属と考えているが、そのうち41科186属を解析に含めた。ホロムイソウ科はオモダカ目に含まれ、シバナ科+ヒルムシロ科+アマモ科+アポノゲトン科のグループの姉妹群になった。ホンゴウソウ科は腐生植物であるが、未だにホンゴウソウ科の葉緑体matK遺伝子の増幅に成功しておらず、ホンゴンソウ科の系統的位置は現段階では不明である。

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公開日: 2008-05-07   更新日: 2016-04-21  

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