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2006 年度 研究成果報告書概要

単子葉植物の大規模分子系統樹の構築と形態・分子データの調和による新分類体系の設立

研究課題

研究課題/領域番号 17570084
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物多様性・分類
研究機関大阪市立大学

研究代表者

田村 実  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20227292)

研究分担者 布施 静香  兵庫県立人と自然の博物館, 研究員 (30344386)
山下 純  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (20432627)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
キーワード最節約法 / 植物系統分類学 / 植物バーコード / 大規模分子系統樹 / 単子葉植物 / 分子系統学 / matK遺伝子
研究概要

単子葉植物は全部で約2700属を含む。2004年に私達が行った分子系統解析では、113属の単子葉植物を解析しただけであった。最近の比較的規模の大きい単子葉植物の分子系統解析にGivnish博士らのものがあるが、その研究においても、単子葉植物の全属の約1割にあたる約270属を解析したにすぎなかった。従って、単子葉植物の約9割の属の系統的な位置は、塩基配列の情報ではなく、形態的類似性に頼らざるをえなかった。そこで、本研究では、単子葉植物の全属の約1/3にあたる931属の大規模分子系統樹の構築を試みた。
また、昨年、CBOL Plant Working Groupが、rbcL遺伝子の塩基配列とmatK遺伝子の塩基配列の結合データを陸上植物のDNAバーコードに推奨した。私達は、以前からmatK遺伝子の塩基配列に注目して単子葉植物の分子系統解析に取り組んできており、本研究の大規模分子系統樹も、matK遺伝子の塩基配列に基づいて構築している。従って、本研究の成果は、現在世界中で進みつつある植物バーコード研究にも大きく貢献するものと期待される。
本研究の結果、247,500個の最節約系統樹が構築された。その厳密合意樹には合計794個の分岐が含まれており、そのうち695個(全体の88%)が二叉分岐であった。また、厳密合意樹の各クレードのブートストラップ値については、100%のものが236個(全体の30%)、90%から99%までのものが198個(全体の25%)と、厳密合意樹は大規模分子系統樹の割には比較的解像度の高いものであった。単子葉植物において、matK遺伝子の塩基配列が、植物バーコードとして充分機能するだろうことが明らかになった。厳密合意樹のトポロジーは、基本的な枠組みにおいては、従来の分子系統樹のものと一致した。

研究成果

(2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 単子葉植物のmatK遺伝子による大規模分子系統樹2007

    • 著者名/発表者名
      田村実
    • 学会等名
      日本植物分類学会第6回大会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2007-03-17
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] A mega scale molecular phylogenetic tree of the monocotyledons based on matK gene2007

    • 著者名/発表者名
      Tamura, M.N., C.B.Asmussen, J.Yamashita, S.Fuse, M.W.Chase
    • 学会等名
      The 6th Annual Meeting of the Japanese Society for Plant Systematics
    • 発表場所
      Niigata
    • 年月日
      2007-03-17
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2011-06-17  

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