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2005 年度 実績報告書

連鎖不平衡解析による細胞外・細胞膜分子間の相互作用の検出と種間比較

研究課題

研究課題/領域番号 17570087
研究種目

基盤研究(C)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

高野 敏行  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助教授 (90202150)

研究分担者 猪股 伸幸  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (20301335)
渡邊 豊  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 博士研究員 (90419854)
キーワード連鎖不平衡 / 遺伝子間相互作用 / ショウジョウバエ / 化学受容体タンパク質 / 自然淘汰
研究概要

有害突然変異率はヒトなどの生物種では1を超えるほど高いと推定されているが、有害効果に相乗的相互作用があれば有害突然変異が集団に及ぼす影響を軽減することができる。逆に、相乗作用の存在を同定できれば、遺伝子間の機能関連を発見することも可能であることを意味している。本研究では相乗作用の存在を検証し、機能関連する遺伝子群を同定することを目的に、ショウジョウバエの細胞膜タンパク質遺伝子に対し連鎖不平衡解析を行なった。連鎖不平衡とは染色体上の「複数の」遺伝子座の変異の「偏った」組み合わせ頻度(独立性)を示す指標である。もし複数の変異が独立でないなら、それらの間に何らかの「機能的関係」を推測できる。連鎖不平衡解析は「自然淘汰に有利・不利」という条件のもとで、自然集団中の対立遺伝子の組合せを通して「遺伝子の機能上の相互作用」を探索することを意味している。化学受容体遺伝子の多型を、特に非同義多型を中心にタイピングし、多量の連鎖不平衡を検出した。連鎖不平衡量は季節変動し、春サンプルで特に非同義多型間の連鎖不平衡量が増大した。さらに春サンプルでは、非同義変異においてのみ連鎖不平衡に一定の方向性があることを明らかにした。すなわち、稀な変異同士の組合せが期待値より少なくなる傾向があった。連鎖不平衡量の季節変動の原因解明のため、主に細胞膜タンパク質遺伝子座の変異によって、集団サイズの変動と集団構造が連鎖不平衡量に及ぼす影響を評価した。いずれの影響も小さく、よって自然淘汰が果たす役割が大きいと結論できた。連鎖不平衡量の季節変動が淘汰の検出に特に有効であることが示された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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