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2005 年度 実績報告書

活性酸素ラジカルによるテロメア四重鎖の損傷

研究課題

研究課題/領域番号 17570092
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

金折 賢二  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (30273543)

キーワード活性酸素 / テロメア / 塩基損傷 / 電子スピン共鳴 / ラジカル / 核磁気共鳴
研究概要

活性酸素によるテロメアDNAの損傷についての分光学的な研究を行なった。ESR測定法についてもフロー法やストップトフロー測定法を用いるため、大量のDNAを合成し精製した。また、いくつかのニトロン系スピントラップ試薬を化学合成し、再結晶により生成した。これらのDNAオリゴマーのラジカル化反応について解析するために、フローESRの改良を行なった。流通系は高速液体クロマトグラフ分析用(HPLC)のポンプ、6方切り替えバルブ、インジェクションバルブを採用した。フローESRセルは水溶液扁平石英セルの円筒部分内径を0.3mmに改良したものを使い、光ファイバーによる照射光がセルに到達するように、ESRセルの平面部分を調整した。UV照射光により、過酸化水素からOHラジカルを選択的に発生させることができた。これらの改良により、フローセルで構成されたフローインジェクション-ESR測定システムに照射システムを、活性酸素ラジカル種を選択的に発生させることに成功した。さらに、発生したラジカルを定量的に解析することができた。テロメアDNAの構造であるGカルテットは、結合するアルカリ金属イオンの違いにより構造変化が生じ、ラジカル反応が変化する可能性があるため、様々なアルカリ金属イオンについても測定した。この状態で核酸のラジカルによる損傷を直接測定し、その時間変化を観測した。最終的な生成物については、三次元液体クロマトグラフィーにより分取した後、質量分析やNMRにより同定中である。これにより、テロメアDNAのラジカル反応の構造特異性が明らかになり、ESRの結果と併せてDNAの損傷のメカニズムが明らかにしつつある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Pyrene is highly emissive when attached to the RNA duplex but not to the DNA duplex : the structural basis of this difference2005

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, M.
    • 雑誌名

      Nucleic Acid Res. 33

      ページ: 5887-5895

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Interaction of gymnemic acid with cyclodextrins analyzed by isothermal titration calorimetry, NMR and dynamic light scattering2005

    • 著者名/発表者名
      Izutani, Y.
    • 雑誌名

      FEBS 272

      ページ: 6154-6160

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Relationship between temporary inhibition and structure of disulfide-linkage analogs of marinostatin, a natural ester-linked protease inhibitor2005

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi, M.
    • 雑誌名

      J.peptide Res. 66

      ページ: 49-58

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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