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2006 年度 研究成果報告書概要

ゼブラフィッシュにおける嗅覚受容体多重遺伝子の発現制御と嗅神経細胞の軸索投射

研究課題

研究課題/領域番号 17570172
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 発生生物学
研究機関東京大学

研究代表者

西住 裕文  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30292832)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
キーワードゼブラフィッシュ / 嗅覚受容体遺伝子 / 遺伝子発現制御 / LCR / エンハンサー
研究概要

マウス嗅覚系において、個々の嗅細胞が千種類以上存在する嗅覚受容体(odorant receptor : OR)遺伝子の中から1種類のみをmono-allelicに発現する分子メカニズムは長い間謎であった。当グループでは、OR遺伝子の発現を正に制御するエンハンサーとしてH領域を見出した。また昨年度報告したように、ゼブラフィッシュを用いたトランスジーンの発現系を駆使して、当初2kbとされたH領域を124bpにまで絞り込み、その中に2つのホメオドメインと1つのO/E配列を同定した。
本年度はまず、それ単独では発現しないMOR28遺伝子の発現カセットに、124bpのHコア領域を付加したところ、マウスにおいてもトランスジーンの高頻度発現が確認された。この結果は、ゼブラフィッシュを用いた発現系が、マウスOR遺伝子の制御領域を効率良く予測する手段として有効であることを示すと同時に、ゼブラフィッシュにもマウス嗅覚系と同様の制御領域とそれを用いた発現機構が存在することを強く示唆している。そこで我々は、ゼブラフィッシュのOR遺伝子系にもマウスで同定されたH領域様のエンハンサーが存在するかどうかについて検討した。その結果、2つのOR遺伝子クラスターの近傍に、ORの発現を正に制御するシス領域を3箇所見出した。これらのエンハンサー領域とマウスH領域との間にDNA配列上の顕著な相同性はなく、比較的短いシスエレメントが重要な機能を担っていると予想される。
最近R.Axel博士のグループが、マウスH領域がトランス、即ちinterchromosomalに、OR遺伝子の発現を制御する可能性について報告した。そこでマウスH領域のノックアウトマウスを作製し解析したところ、H領域はMOR28クラスターにシスに働き、ゾーン4特異的な3つのOR遺伝子のみを制御している事が明らかとなった。我々の研究成果により、OR遺伝子の単一発現制御は単一のLCRによるものではなく、複数のLCRにより制御されていることが初めて示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Antigen-receptor genes of the agnathan lamprey are assembled by a process involving copy choice.2007

    • 著者名/発表者名
      Nagawa, F. et al.
    • 雑誌名

      Nature Immunology 8・2

      ページ: 206-213

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Antigen-receptor genes of the agnathan lamprey are assembled by a process involving copy choice.2007

    • 著者名/発表者名
      Nagawa, et al.
    • 雑誌名

      Nature Immunology 8

      ページ: 206-213

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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