マウス胎仔唾液腺をモデル系として、チューブ構造形成過程における制御機構およびタイトジャンクション(TJ)分子クローディンの役割について研究を行い、下記の成果を得た。 (1)チューブ形成過程で主要なTJ分子のうちZO-1、オクルーディン、クローディンの順番で発現・集合し、クローディンの発現は腔形成前に始まることを明らかにした。 (2)唾液腺をクローディン阻害ペプチド(C-CPE)の存在下で培養すると、クローディンの発現、チューブ形成および細胞極性の確立が阻害されることを明らかにした。 (3)唾液腺ではShh、IhhおよびDhが発現しており、IhhペプチドあるいはShhペプチドの処理によってタイトジャンクション分子の発現、細胞極性の確立、チューブ形成が促進されることを明らかにした。
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