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2006 年度 実績報告書

霊長類ロコモーションにおける体肢の関節運動動態と体幹姿勢

研究課題

研究課題/領域番号 17570194
研究機関大阪大学

研究代表者

熊倉 博雄  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (00178063)

研究分担者 中野 良彦  大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (50217808)
平崎 鋭矢  大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (70252567)
キーワード霊長類 / 体肢関節 / 体幹姿勢 / 形態学的適応 / 運動解析
研究概要

本年度は、実験室内の模擬的樹上環境におけるニホンザルの移動運動について定量的分析を行なうことを中心にした。霊長類におけるこの種の実験では、従来は平坦な歩行路や長いスチールパイプによって実験環境を構成することが行なわれてきた。しかしながら、現実の樹上環境では支持基体が不連続であり、このような連続的歩行環境を用いた実験では生態学的妥当性に問題があると考えた。本研究計画では、特に樹上における体幹運動と体肢の関節運動動態に着目して、種特異的な運動様式と形態特徴の関連を分析しようとしているが、この関係の分析が適切に行なわれるためには、本来その種が自然環境下で用いている運動様式を発現させる必要がある。そこで、本年は不連続な支持基体による模擬的環境構成として水平梯子の運動環境を構築した。これは長さ5mのスチールパイプ2本を、地表面から70cmの高さに、100cmの間隔をおいて平行に設置し、2本のスチールパイプに直行するスチールパイプを一定間隔で複数ならべたものである。直行するスチールパイプ間の間隔は40cmから80cmまで、10cm刻みで変化させた。ニホンザル2順について、この水平梯子上を四足性に、非牽引的に移動するように訓練し、2台のデジタルビデオカメラによって体幹および体肢の運動を記録し、観察した。その結果、間隔が70cmを越えると、後肢が交替性に1サイクル完了する間に、両側前肢が同期的に2回のサイクルを完了するという従来知られていなかった運動様式が生起することを発見した。この運動様式の発現には中枢プログラムの切換が起こっている可能性もある。この運動様式について主としてフットフオールパターンの解析を行なうとともに、体幹および体肢の主要な関節回転中心の運動変位についてのデータも記録した。運動変位データについては現在分析途上にある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 原猿の膝関節可動域について2006

    • 著者名/発表者名
      吉田有希, 熊倉博雄
    • 雑誌名

      形態科学 9・2

      ページ: 53-58

  • [雑誌論文] Densitu of muscle spindles in prosimian shoulder muscles reflets locomotor adaptation.2006

    • 著者名/発表者名
      Higurashi Yasuo, Taniguchi Yuki, Kumakura Hiroo
    • 雑誌名

      Cells Tissues Organs 184・2(in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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