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2006 年度 実績報告書

日本人大臼歯の歯冠構造における遺伝的変異性

研究課題

研究課題/領域番号 17570196
研究機関愛知学院大学

研究代表者

近藤 信太郎  愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (60186848)

研究分担者 溝口 優司  国立科学博物館, 人類研究部, 室長 (00110106)
花村 肇  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60064854)
松野 昌展  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10297848)
キーワード双生児 / 大臼歯 / 性的二型 / 歯冠サイズ / 性ホルモン / 異性二卵性双生児 / 歯冠細部構造 / 環境要因
研究概要

ヒト第一大臼歯のサイズへの環境の影響を分析するため,異性二卵性双生児と同性双生児の性差を比較した。材料は東京大学総合研究博物館および東北大学大学院歯学研究科で保管されている双生児石膏模型(同性双生児491組異性双生児68組)である。ノギスを用いて歯冠近遠心径・頬舌径のほか,上顎では咬頭径(中心窩から各隅角までの距離),下顎では歯冠ユニツトのサイズ(トリゴニットおよびタロニッドの近遠心径,頬舌径)を計測した。遺伝要因は分析しないため同性双生児は各ペアの一方の計測値をデータとした。上顎歯においては,異性双生児は同性双生児より女性で平均値が大きく,男性で小さい傾向があったが,両双生児間の差は有意ではなかった。近心の咬頭では両双生児間の差が大きく,異性双生児では性差がとくに小さかった。下顎歯においては男女ともに同性双生児の平均値が大きかったが,両双生児間に性差パターンの違いは認められなかった。Dempsey et al(1999)は異性双生児では性ホルモンの影響が男女の胎児に同じように現れるため,歯冠サイズの性差が小さかったと述べている。上顎歯の結果は彼女らの仮説を支持していたが,下顎歯では性ホルモンの影響が男女に同等であったにもかかわらず歯のサイズにおける性差は同性双生児と変らなかった。すなわち,下顎歯には上顎歯よりも強く遺伝的な要因が働いたものと考えられる。異性・同性双生児ともに発生の早い近心部で性差が小さかった。この結果は発生初期には性ホルモンの影響が弱かったためと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 歯科人類学におけるカラベリー結節2006

    • 著者名/発表者名
      近藤信太郎, 金澤英作, 中山光子
    • 雑誌名

      Anthropological Science (Japanese Series) 114(1)

      ページ: 63-73

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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