研究課題/領域番号 |
17570197
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
金澤 英作 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050648)
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研究分担者 |
佐竹 隆 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (50130513)
佐々木 佳世子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80190114)
五十嵐 由里子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (60277473)
松野 昌展 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10297848)
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キーワード | 中国少数民族 / 歯の形態 / 人類学 |
研究概要 |
1.本年度は実地調査を行った。その概要は次のとおりである。 調査目的は中国少数民族の歯の形態に関する調査とした。調査期間は平成19年8月8日から17日で、出張者は金澤英作とロシャン・ピーリスの計2名であった。日程は8月8日成田発の昆明着、9日〜16日に調査を行い、17日に昆明発成田着で帰国した。昆明では先ず、研究協力をしてもらう雲南大学教授馬京氏、雲南文物考古研究所吉学平博士に迎えられ、雲南大学賓館に宿泊した。翌日打ち合わせを行った後、調査地へ向かった。調査地は中国昆明市から西方20kmほどの安寧市郊外の農村である。調査地は草舗鎮村と呼ばれ、とうもろこしとタバコの栽培を主とする農業地帯であった。家は茶色い土を固めた、ハニ族の家に似ていた。村の集会所で口腔印象採取を行った。 金澤が印象剤を練って、ロシャンが被験者の印象を採った。中国側協力者は写真係、ラバーボールやスパチュラの洗浄係などをしてもらった。午前、午後合わせて計32名の印象を採取した。夜間は宿泊所にて、トレイの洗浄を行った。2日目以後も同地での調査を行い、結局、苗族男子38例、女子62例、計100例の歯列石膏模型を作製した。最終日は郵便局から船便で印象模型を発送した。 2.帰国後、届いた印象模型を乾燥し、形を整えた後、石膏の台取り付けて標本庫に保存した。12月から歯冠近遠心径と頬舌径の計測を行った。その結果、苗族はこれまで計測した4つの少数民族集団より歯のサイズが小さいことがわかった。これらの結果については3月27日から行われる第113回日本解剖学会にて発表される予定である。 3.これまでに得られていたプミ族の石膏模型については計測を行い、中国少数民族・プミ(普米)族の非計測的形質に関する人類学的研究と題する論文を発表した。
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