研究課題/領域番号 |
17570198
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
河内 まき子 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 主任研究員 (80126052)
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研究分担者 |
持丸 正明 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 副センター長 (90358169)
本村 陽一 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 主任研究員 (30358171)
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キーワード | 足 / 3次元形状 / 土踏まず / 運動 / 形状変形 / ランニングシューズ / 履き心地 / 評価グリッド法 |
研究概要 |
本研究は、歩行時、走行時の足底部形状変化を計測し、明らかにすることにより、足と靴の適合性を向上させるためのインソール設計における具体的な指針を取得することを目的とする。今年度は以下の研究を行った。(1)幅1m、長さ10m、高さ1mの歩行路の中央部にはめこまれた強化ガラス板の下に床反力を測るためのセンサーをくみこんだ。また、ガラス板の下方から高速ビデオカメラで足底部を撮影するシステムを作った。(2)被験者45名に対し、両足均等荷重で両足を少し開いた立位で右足のボール断面、インステップ断面、舟状骨最突点をとおる垂直断面、外果の後縁をとおる垂直断面に化粧用のペンで色をつけ、この歩行路上を歩行させた。被験者がガラス板をとおるときの足底部を高速ビデオで撮影(120Hz)すると同時に、4次元計測装置で断面形状を計測し(14Hz)、床反力を計測した(200Hz)。また、ガラス上で両足均等荷重で少し両足をひらいた立位をとったときのデータも取得した。(3)足底全体がガラス面についており、かつ最も足底にかかる力が大きいタイミングとして床反力Z成分の最初のピークの時点を選び、この時点での足底面画像と両足均等荷重立位での足底面画像から取得した足寸法を対応ありのt-検定により比較した。画像は、同時に撮影した直交格子を用いて真下から見た画像に変換するとともに、実寸換算を可能とした。この結果、両足均等荷重立位での状態にくらべ、ピーク時には内側長が有意に長くなり、インステップ断面の接地幅が増加した。(4)ピーク時の踏まず部の低下を、ピーク時に土踏まずがなくなる被験者5名で計測した。この結果、踏まず部の低下は平均して0.8mm、最大で1.8mmであった。(5)ピーク時には、インステップ断面の高さは両足均等荷重立位のときよりもむしろ高かった。(6)市販のものもふくめ、4種類のインソールを用意して同ブランド、同サイズのウォーキングシューズに装着し、評価グリッド法によるインタビューで4種類のインソールを比較させ、履き心地の評価構造を検討した。
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