• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

セイヨウナシにおける結実管理システムの安定・省力化

研究課題

研究課題/領域番号 17580027
研究機関神戸大学

研究代表者

高崎 剛志  神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (30314511)

キーワード自家不和合性 / セイヨウナシ / S-RNase / S遺伝子型 / 単為結果性 / 自家落果
研究概要

セイヨウナシでは,結実の安定性と適正着果量への調整のために人工授粉,予備摘果,仕上げ摘果などの結実管理が行われている.平成18年度は新たにクローニングした5種類のS-RNase(Sm-,Sn-,Sp-,Ss-,St-RNasse)を加えた17種類S-RNaseを有する品種の遺伝子型を推定できるシステムの開発とセイヨウナシ10品種の自家落果性の評価に取り組んだ.
3'と5'RACE法により5種類の3-RNase cDNAの全長配列を決定し,これらS-RNaseがナシ亜科S-RNaseに特徴的な1次構造を有することを確認した.ゲノミックPCRにより各S-RNase断片は1906bp(Sg),1642bp(St),1414bp(Sl),ca.1.3kb(Sk and Sq),998bp(Se),440bp(Sb) and ca.350bp (Sa,Sc,Sd,Sh,Si,Sm,Sn,Sp,Sr and Ss)に増幅された.電気泳動により識別が困難であったca.1.3kbとca.350bpの断片を11種類の制限酵素で切断し,17種類のS-RNase対立遺伝子を識別するCAPSマーカーシステムを開発した.このシステムを用いて104品種の遺伝子型を推定することができた.
‘ル・レクチェ',‘オーロラ',‘スタークリムソン'の交配3週間後の花そう内幼果数は1個前後となっていた,無摘果区と1果そうの幼果数を1果に減らした予備摘果区の果実を収穫適期に収穫し,果実形質を比較した.上記3品種の果実形質には,無摘果区と予備摘果区で差異なかった.‘ル・レクチェ',‘オーロラ',‘スタークリムソン'は,受粉後落果性が強いこと,さらに摘果作業の有無は果実肥大にあまり影響しないことから,自家摘果性を有すると結論づけた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] cDNA cloning of nine S-alleles and the establishment of a PCR-RFLP system for genotyping European pear cultivars.2006

    • 著者名/発表者名
      Takasaki, T.
    • 雑誌名

      Theor. Appl. Genet. 112巻8号

      ページ: 1543-1552

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 遺伝子導入によるアブラナ科自家不和合性の制御2006

    • 著者名/発表者名
      高崎剛志
    • 雑誌名

      育種学研究 8巻3号

      ページ: 127-134

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi