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2005 年度 実績報告書

共生発光細菌の種の定義

研究課題

研究課題/領域番号 17580058
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

塚本 久美子  東京大学, 海洋研究所, 技術専門職員 (30396923)

研究分担者 和田 実  東京大学, 海洋研究所, 助手 (70292860)
キーワード発光細菌 / 細菌の種の定義 / 共生
研究概要

発光細菌P.leiognathiは、4種類の異なる宿主に共生する共生発光細菌である。これら4種類の異なる宿主に共生するP.leiognathiのゲノム構造や遺伝子の変異を解析することにより、現在の細菌分類学で使用されている細菌の種の定義をゲノム構造や遺伝子レベルで詳細に検討することを目的としている。今年度行った研究内容およびその結果について下記に示す。
1)供試菌の収集
P.leiognathiとの比較のために使用する標準菌株3種について、細菌株保存施設からそれぞれ分離源の異なる2-3株を購入した。4種類の宿主のうち保存した分離菌株の少ないケンサキイカの共生細菌の分離を予定していたが、今年度は成功しなかった。漁獲シーズンである夏期のより集中的な分離作業が必要であろう。
2)ゲノム構造解析
3種類の宿主から分離したP.leiognathiのゲノム構造解析は、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)を用いて行った。制限酵素は、rRNAオペロンにサイトを持つCeuIを使用した。その結果、ヒイラギ、ヒカリイシモチの2宿主の分離株で異なるバンドパターンが得られ、宿主により共生細菌のゲノム構造に違いがあることが示唆された。ホタルジャコの分離株の解析は現在進行中である。4種の宿主から分離した複数の菌株についても解析をすすめており、同一宿主から分離された菌株間の違い、また宿主間の違いがより明らかになると考えている。
3)遺伝子の分子遺伝学的解析
gyrB(DNA gyrase B subunit)を対象に解析をすすめた。4宿主から分離されたP.leiognathiのgyrBのアミノ酸配列に違いはなく、タンパク質レベルではgyrBが非常に保存的であることがわかった。DNA配列には変異の蓄積が見られたが、作成した系統樹からは宿主による特異的な違いは見られなかった。現在数種類のより解像度の高い遺伝子を対象に解析をすすめており、宿主の違いにより遺伝子に蓄積された変異が明らかなることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Rapid identification of marine bioluminescent bacteria by amplified 16S ribosomal RNA gene restriction analysis2006

    • 著者名/発表者名
      Kumiko Kita-Tsukamoto, Minoru Wada, Katomi Yao, Akiko Kamiya, Susumu Yoshizawa, Nami Uchiyama, Kazuhiro Kogure
    • 雑誌名

      FEMS Microbiology Letters 256

      ページ: 298-303

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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