研究課題/領域番号 |
17580069
|
研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
加藤 康夫 富山県立大学, 工学部, 助教授 (20254237)
|
研究分担者 |
浅野 泰久 富山県立大学, 工学部, 教授 (00222589)
米田 英伸 富山県立大学, 工学部, 講師 (50285160)
青野 重利 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎統合共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (60183729)
|
キーワード | アルドキシム / ニトリル / アルドキシム-ニトリル経路 / 酵素 / 遺伝子 / スクリーニング / 微生物 / 反応機構 |
研究概要 |
1.アルドキシム・デヒドラターゼの分布 既知のアルドキシム・デヒドラターゼの保存領域を特定し、これをもとにしてオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。ハイブリダイゼーション法および各種保存菌中のゲノムDNAまたは固体培地上で生育させた菌体そのものからのPCRにて本酵素遺伝子の増幅を試みた。増幅断片等をベクターにクローニング後、常法によりその塩基配列を決定し、コードする蛋白質の一次構造を明らかにし、本酵素遺伝子の分布を遺伝子レベルで探索した。その結果、本酵素活性を有する菌株のうち、鉄型ニトリルビドラターゼをともに有する菌群において高感度で本酵素遺伝子の存在が確認された。 2.アルドキシム・デヒドラターゼの反応機構の解明 本酵素の反応機構を分子分光学的手法により推定した。この部分は研究協力者の岡崎統合バイオサイエンスセンター青野教授と共同で行った。Bacillus由来のアルドキシム・デヒドラターゼのN-末端部分にHis-tagを付加させて大腸菌で発現させ、コバルトを担体とするアフィニティーカラムを用いることで、本酵素を短時間・高収率かつ安定に迅速精製する条件を見出した。高度に精製した本酵素を、EPR(電子スピン共鳴)、共鳴ラマン、電子吸収スペクトル等の分光学的手法により解析した。これらのスペクトルデータを既存のヘム酵素のデータと比較検討することで、ヘムの配位状況、ヘム鉄の酸化度やスピン状態を決定し、これにより酵素反応時に関与する触媒残基の推定を行った。
|