研究課題
基盤研究(C)
本研究では、イネのジテルペン系フィトアレキシン(モミラクトン、フィトカサン、オリサレキシン等)の生合成に関与するジテルペン環化酵素遺伝子OsCPS2、OsCPS4、OsKSL4、OsKSL7、OsKSL8、OsKSL1Oについて以下の特徴付けを行った。(1)発現制御:OsCPS2、OsCPS4、OsKSL4、OsKSL7、OsKSL8の発現量は地上部よりも根で高かった。また、イネのモミの出穂直後から開花期にかけてOsCPS2、OsCPS4、OsKSL4、OsKSL7の発現量は著しく増加した。(2)ホモログの探索:イネゲノムに存在するホモログOsKSL5とOsKSL6は、ent-pimara-8,15-diene合成酵素とent-kaur-15-ene合成酵素をそれぞれコードした。また、他のイネ科植物であるコムギにもイネと同様にCPSホモログが複数存在することが明らかになった。(3)病害抵抗性との関連:いもち病が罹病した葉で6種の遺伝子の発現量は全て増加した。目的遺伝子のTos17挿入ノックアウト体の探索とRNAiノックダウン体の作出を試みたが、目的変異体は得ることができなかった。(4)OsCPS2とジベレリン生合成に関与するOsCPS1との比較:OsCPS1欠損突然変異体はジベレリン欠損矮性の表現型を示すが、OsCPS2をアクチンプロモーター配下で異所性発現させるとその表現型は野生型までほぼ回復した。また、OsCPS1とOsCPS2は基本的な酵素学的性質はほとんど同じであったが、基質による阻害あるいはAMO-1618による阻害においてOsCPS2の方が阻害度は低かった。
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Bioscience Biotechnology and Biochemistry 70巻・7号
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Biosci. Biotechnol. Biochem 70