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2005 年度 実績報告書

野菜に含まれる創傷治癒成分・リゾホスファチジン酸による消化管組織修復

研究課題

研究課題/領域番号 17580120
研究機関福山大学

研究代表者

里内 清  福山大学, 生命工学部, 教授 (50098125)

研究分担者 平野 薫  福山大学, 生命工学部, 助手 (90299305)
キーワード生体分子 / 生理活性 / 食品 / 栄養学 / 農林水産物
研究概要

リゾホスファチジン酸は血液や唾液などの体液に存在する最小単位のリン脂質で、繊維芽細胞に対して微量で増殖を促進することから、唾液中のリゾホスファチジン酸は口腔内での創傷治癒ホルモンとして機能していると考えられている。
キャベツはホスホリパーゼD活性が強く、ホモジネーションに伴ってホスホリパーゼDが活性化され多量のホスファチジン酸が生成することは古くから良く知られているが、今回ボスファチジン酸に加えてリゾホスファチジン酸が生成することを見出した。このリゾホスファチジン酸は煮沸したキャベツからは検出されず、生キャベツより有機溶媒で抽出することより検出された。そこで生キャベツよりアセトンパウダーを調製し、これを酵素源としてホスファチジン酸に加えてインキュベートしたところリゾホスファチジン酸が生成することが判った。従ってキャベツにはリン酸エステルを加水分解するホスホリパーゼDに加えて、脂肪酸エステルを加水分解するホスホリパーゼAも存在し、生キャベツより脂質抽出を行うと、これらの酵素がホスファチジルコリンやホスファチジルエタノールアミンなどのリン脂質に働きホスファチジン酸やリゾホスファチジン酸が生成すると考えられた。実際、生キャベツを咀嚼し、その咀嚼物を分析すると、キャベツ1グラム当たりに咀嚼に用いた唾液に存在する量の10倍以上のリゾホスファチジン酸が生成されていた。
現在、ストレス性の潰瘍に対してリゾホスファチジン酸が消化管組織の修復に機能するかどうかについて水浸拘束ラットを用いて検討している。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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