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2005 年度 実績報告書

カルニチンによる脳神経細胞保護作用とそのメカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17580122
研究機関(財)東京都高齢者研究・福祉振興財団

研究代表者

田中 康一  (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 主任研究員 (40101258)

キーワードカルニチン / 脳虚血 / 神経細胞 / アンチエージング
研究概要

食品栄養としてのカルニチンによる脳機能加齢低下の予防・改善、虚血性脳疾患による神経細胞死の予防や治療への効果とメカニズムを明らかにすることを目的としている。平成17年度はラット胎児大脳皮質より調製した初代培養神経細胞を用いるモデル実験系で、脳虚血による神経細胞傷害とそれに対するカルニチンの作用の特性を明らかした。
ラット胎児(胎生18日)大脳皮質から神経細胞を調製し、defined Hormone mixtureを含むMEM/F12メディウムで培養した。培養3日目以降は、2%のFBSを含むMEM/F12(+defined Hormone Mixture)メディウムで培養し、虚血を模した低グルコース・低酸素状態に暴露する3日前から培地に10μMあるいは100μMのアセチル-L-カルニチン(ALCAR)を添加した。培養14日目に、それぞれのウェルにN_2ガスをバブリングしたグルコースを含まないKrebs-Ringer solutionを加え、滅菌したアルミ製のバットを被せN_2インキュベーター(95%N_2,5%CO_2)内でインキュベートした。2時間から6時間のインキュベーション後、メディウムを再び2%FBSを含むMEM/F12に交換し、CO_2インキュベーターにてさらに24時間インキュベートした。この低グルコース・低酸素状態における細胞生存率をWST-8テスト、および、抗MAP2抗体と抗GFAP抗体で染色し生存細胞数をカウントして求めた。その結果、神経細胞を2時間の低酸素・低グルコース状態に曝すと神経細胞生存率が20%減少した。培養メディウムにALCARを添加することにより低酸素・低グルコース条件下での神経細胞の生存率を10μM ALCARで91%、100μM ALCARで97%と濃度依存的に上昇させた。18年度はALCARによる脳虚血時の神経細胞保護作用のメカニズムの一端を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] アンチエイジングサプリメントの認知機能に対する効果「L-カルニチン」2006

    • 著者名/発表者名
      田中康一
    • 雑誌名

      老年精神医学雑誌 17巻1号

      ページ: 47-52

  • [雑誌論文] Mass spectrometric studies on brain metabolism, using stable isotopes.2005

    • 著者名/発表者名
      Ando S, Tanaka Y
    • 雑誌名

      Mass Spectrom Rev. Vol.4:6

      ページ: 865-886

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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