研究課題/領域番号 |
17580138
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 教授 (40115449)
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研究分担者 |
名波 直道 静岡大学, 農学部, 助教授 (10291395)
渡邊 拡 静岡大学, 農学部, 助教授 (20293714)
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キーワード | ハイブリッド合板 / スギ合板 / ストランドボード / 解体材ストランド / API接着剤 / ユーカリ / 配向性ストランドボード |
研究概要 |
資源循環型の木質パネルの利用スキームを提案することを目的として、その技術的な裏付けを実験的に検証することを課題とした。国内の木質資源としては、戦後大量に植林された国産針葉樹の小径・中径材の利用、建築解体材や木材産業から排出されるリサイクル材の利用が課題となり、さらに、海外における植林木を加え、これらをハイブリッド化することで、新しい木質パネルの流れを創造することを目的とした。本年度の成果は以下に集約される。 (1)ハイブリッド合板の製造試験:実大寸法の合板を製造して弾性定数を求めたところ、表層にユーカリを用いた28mm厚合板では6〜7GPaの値が得られた。このことは、複合化の効果を示すものである。また、良質スギ単板を用いた9mm厚合板においても、同様に高い弾性定数を得ることができた。多様な品質を持つスギを、選別することで高性能のパネルの製造可能生を示唆するものである。また、課題となっているホルムアルデヒドの放散は認められなかった。 (2)5層リサイクル材複合ストランドボード:平成17年度の検討結果をもとに、建築解体材パーティクルを芯層に、表層に2層化したスギストランド層を配置した5層ストランドボードを試作した。表層ストランドの配向効果が最も物性に寄与すること、曲げヤング係数については、単層ボードの値を用いて予測が可能であることが示された。また、リサイクル材の加工方法とパーティクル品質に課題があることが示された。
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