研究課題/領域番号 |
17580140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
安村 基 静岡大学, 農学部, 教授 (40143408)
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研究分担者 |
名波 直道 静岡大学, 農学部, 助教授 (10291395)
上杉 基 宮崎県木材利用技術センター, 主任技師 (70399674)
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キーワード | 仮動的実験 / 地震応答解析 / 立体応答 / 在来軸組構法 / 構造用合板 / 耐力壁 / 水平構面 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
木造建築物の地震被害の最も重要な要因は、水平抵抗力の不足、耐力壁の不均衡な配置および水平構面の剛性不足である。1995年兵庫県南部地震では、前面に大きな開口を有する店舗併用住宅においてこれらの被害がしばしば見られた。この研究の目的は、立体構造物について仮動的水平加力実験を行い、耐力壁の不均衡な配置と水平構面の剛性が構造物の立体挙動に及ぼす影響を分析することである。 試験体は、幅3m、奥行き3m、高さ3mの在来構法軸組で、105X105mmのホワイトウッド集成材の柱、土台、105X210mmの桁よりなる軸組に75mm厚合板を釘打ちして耐力壁とし、24mm厚合板を釘打ちして水平構面とした構造である。合板の四周を釘打ちした剛性の高いものと短辺方向のみに釘打ちした比較的剛性の低い2種類の水平構面を持つものを用意した。試験体は耐力壁と水平構面の異なる5つの組合わせを準備した。 入力地震波は、El Centro NSを0.4Gに規準化したものを用い、偏心加力を与えるため、立体架構の片側に水平力を加えた。慣性質量は、10tとした。 試験結果より、偏心加力により加力側の耐力壁と反対側の耐力壁には大きな応答の差が現れ、せん断力が十分には伝達されないことが明らかになったが、本実験の範囲内では、水平構面の剛性の影響は比較的小さいことがわかった。今後、さらに耐力壁と水平構面の組合わせを変化させ、実験および解析を行うことが必要である。
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