• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

リグニンに対するモノクローナル抗体の作製

研究課題

研究課題/領域番号 17580143
研究機関京都大学

研究代表者

吉永 新  京都大学, 農学研究科, 助教 (60273489)

キーワード樹木細胞壁 / リグニン / 木質化 / 免疫標識法 / モノクローナル抗体 / ヒノキ / 8-8型結合 / 分化中木部
研究概要

今年度はリグニン中の縮合型結合のうち比較的割合の多い8-8型結合を認識するモノクローナル抗体の作製を試みた。リグニンのモノマーが8-8型結合で連なった2量体をp-アミノ馬尿酸を介してウシ血清アルブミン(BSA)と結合させた。この2量体-p-アミノ馬尿酸-BSA複合体を抗原として、マウスモノクローナル抗体を作製した。p-アミノ馬尿酸-BSA、8-0-4型2量体-p-アミノ馬尿酸-BSA、抗原として用いた8-8型2量体-p-アミノ馬尿酸-BSAに反応するクローンを選択する一次スクリーニングにより、10クローンが得られた。その後のクローニングの過程で2クローンが活性を失い、最終的に抗原に反応する抗体を産生する8クローンを得た。得られた8クローンのうち、4クローンは抗原として用いた8-8型2量体-p-アミノ馬尿酸-BSAに特異的に反応し、p-アミノ馬尿酸-BSAや8-0-4型2量体-p-アミノ馬尿酸-BSAとほとんど反応しないことが明らかになった。この4クローンのクローニング後の最終上清を一次抗体とし、金標識二次抗体を用いてヒノキ及びポプラ分化中木部を標識し、銀増感した後に光学顕微鏡で観察した。その結果、クローン間で標識の強さに差があるものの、ヒノキ及びポプラの分化中木部及び成熟木部の細胞壁上に明らかな標識が観察された。これらのクローンが産生する抗体はp-アミノ馬尿酸-BSA、8-0-4型2量体-p-アミノ馬尿酸-BSAにほとんど反応しないことから、リグニン中の結合様式の違いを識別している可能性がある。今後は競合阻害ELISAによる抗体特異性の検討及び免疫電子顕微鏡法による標識密度の測定を行っていく予定である。

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi